さて、道の駅・白川郷からいよいよ郡上に向けて出発!
ところが白川郷に別れを告げようという段階で・・・まさかの大渋滞!?
工事?事故?・・・自然渋滞にしてはあまりにも動かない。
るむ:こんなのただの駐車場に入るための渋滞でしょ?私たちは白川郷に入るんじゃなくて脱出するんだから、ちょいと逆走して、すぐに岐阜方面の車線に入ればいいんじゃないの?
ピッキー:は、でも・・・
もしも、駐車場渋滞でなかった場合、反対車線に入ってから、この車線に再び入ることはできないかもしれない。(入れてもらえないかも)
そうなったら全員が危険にさらされるんでは・・・
るむ:デモもストもな〜いっ!いいから私にハンドルを握らせなさい!
ピッキー:いえ、ここで運転を代わるのも危険ですので・・・おおせのとおりにいたしますのでワタクシめが運転します。
るむさんのすさまじいハンドルさばきは秋田でも経験済みだ。(
秋田編参照)
るむさんの言うとおり、反対車線に入って数メートル逆走し、岐阜方面の車線に入ると面白いように車が流れだした。
やはりあれは駐車場待ち渋滞だったようだ。
Pi-子:それなら係員のおっちゃんとかが誘導してくれればいいのにね。渋滞誘発してるよ。
まる子:なんとも不案内ね。
るむ:ほれほれ、私の言ったとおりではないか。ほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほほ
るむさんの高らかな勝利宣言が場を和ませてくれた。
その後は渋滞もなく、車はスムーズに流れていき、何やら湖のようなところにさしかかった。
Pi-子:この辺かな?この辺だと思うんだけどなぁ・・・ぶつぶつぶつ
何やら隊長がつぶやいているが・・・
Pi-子:あ、ちょっとストップ!どこか車停めておけそうなスペースはある?
ちょうど公園のような場所があり、全体が雪に覆われていたが、車2台分ぐらいがかろうじて止まれそうなスペースが見つかったのでそこに駐車。
全員車から降りて、隊長にうながされるまま桜の木を見に行った。
しかし、当然桜の花は咲いていない。
強いて言えば雪の花を咲かせているというべきか?
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荘川桜 | 車道から見物 |
まる子:この桜の木がどうしたの?
Pi-子:この桜は「荘川桜」と言って泣けるストーリーが・・・
るむ:その話、車に戻ってからにしない?寒くて凍死しそうだよ。
大将:ここ、車が通るし危ないぞ。
桜の木は公園の中にあるのだが、前述の通り公園は雪で覆われているので我々は車道から桜を眺めているのだ。
それに風をさえぎる建物がないので
とにかく寒い!
全員速攻で車に戻って、ほっと一息。
Pi-子:ちょうど何日か前に「荘川桜」のことをTVでやっててね・・・
樹齢約400年の2本のアズマヒガンザクラ。
目の前にある御母衣(みぼろ)ダム、総貯水容量は3億7千万m3にもなるこの巨大ダムの下には現在の白川郷と同じような合掌造りの集落だった荘川村がまるごと眠っているのだ。
ダム建設に伴い、174世帯230戸が水没し約1200人が移転、桜の木も村と一緒にダムの下に沈む・・・はずだったが、人々の思いと努力で見事移植されたというのだ。
(詳しい話は→
荘川桜/J-POWER 電源開発参照)
せっかくだったら桜の咲いている状態で見たいなぁ。
余談だが、「ひぐらし〜」にも出てくるダム闘争は御母衣(みぼろ)ダムの反対運動がモデルになったということだ。
その後は渋滞もナッシングで快適に飛ばしてきたが、郡上につく頃には「お昼」というにはいささか遅い時間になっていた。
大将:腹減ったぞ〜。
車中、ずっとスナック菓子をほおばっている大将がなぜ腹が減っているのかは不明だが、他のメンツもエネルギー切れになっていたため「道の駅 古今伝授の里・やまと」というやたら名前が長い道の駅に立ち寄ることにした。
大将:なにすっかな〜。
Pi-子:何を見てもおいしそうに見える。
道の駅内にある「四季食彩レストラン・おがたま」にてメニューと格闘中。
ウェイトレス:ご注文はお決まりでしょうか?
大将:はい、味噌カツ定食ね。
ピッキー:じゃあ、オレはちょっと思い切って牛ロースステーキで。
Pi-子:私はオススメ!の鶏(とり)ちゃん定食にします。
るむ:私は郡上(ぐんじょう)朴葉焼肉ランチ!
まる子:私も同じく郡上(ぐんじょう)朴葉焼肉ランチ、合計2つで。
ウェイトレス:ご注文繰り返しま〜す。味噌カツ定食1つ、牛ロースステーキ1つ、鶏(けい)ちゃん定食1つ、郡上(ぐじょう)朴葉焼肉ランチ2つ、ですね。
あれれ?今、
鶏(けい)ちゃん定食、
郡上(ぐじょう)朴葉焼肉ランチ・・・って聞こえたような・・・
るむ:ああぁっ?よく聞こえんなあ?!
ウェイトレス:(びくっ)
ぐ・・・ぐじょう朴葉焼肉ランチ・・・
るむ:ぐ・ん・じ・ょ・う・朴・葉・焼・肉って言ってんのが分からんのかぁ!!
ウェイトレス:はい、ぐんじょう朴葉焼肉ランチ・・・でございますね。
るむ:何度も同じこと言わすな、どついたろか!!
まる子:る、るむさん落ち着いて!
Pi-子:るむさん、抑えるんだ。ここは我々の負けだ。
大将:地元を知り尽くした人間だ。相手がわるいぜ。
るむ:地元上等だ、ゴルァ!等々力(とどろき)、百草(もぐさ)、福生(ふっさ)、飛田給(とびたきゅう) って読めるか?!!
Pi-子:うむ、御徒町(おかちまち)、日暮里(にっぽり)ってのもメジャーだけど難しいぞ。
大将:東雲(しののめ)だって読めないぞ。
みんな論点が微妙にずれてる・・・別に読めない地名を挙げる大会をやっているわけじゃないぞ。
まる子:るむさん、まぁ一杯飲んで落ち着いて。
るむ:いっぱい飲んだら運転できないじゃないの!そんなにハンドル握らしたくないんぁぁ!?
まる子:あうあうあう・・・(涙目)
はっ・・・なんだろう、今一瞬白昼夢を見ていたようだ。
ウェイトレス:鶏(けい)ちゃん定食と郡上(ぐじょう)朴葉焼肉ランチ、お待たせしました。
Pi-子:やだ、オーダーの時、鶏(とり)ちゃん定食とか言っちゃった。
るむ:私も、郡上(ぐんじょう)って読むのかと思ったら郡上(ぐじょう)なんだね。
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右上の料理の下に敷いてあるのが朴葉(「よきち」さん朝食) |
さっきの白昼夢はいったい何だったんだろう?
人の深層心理をかいま見たような気もするが・・・
とりあえず、郡上(ぐじょう)市に入ったところで読み方が分かってよかった。
ウェイトレスもつっこんでいいものか考えたに違いない。
今、あらためてパソコンで「ぐじょう」と打って変換すると・・・ちゃんと「郡上」と変換された。
やるなIME、いままで馬鹿にしてすまんかった。
素直に負けを認めよう。(チッ)
ちなみに「郡上(ぐじょう)」よりも「朴葉(ほおば)」が読めなかったキミへ。
朴葉(ほおば)とはモクレン科の植物、ホオノキの葉っぱで、芳香・殺菌作用があるため朴葉寿司などに使われている。
朴葉味噌(ほおばみそ)は高山地方の郷土料理で、高山に近いこの辺では朴葉の上に味噌をのせ、野菜や肉と一緒に焼いて食べる料理がよく見られる。
道の駅・古今伝授の里 やまとを出発してから30分ほどで本日のお宿「治郎右衛門」に到着。
こちらはさすがに合掌作りではないが築100年以上の歴史と風格がある建物だ。
Pi-子:おっす!チームアドベンチャーの到着だよ。
女将:よくおいでなすったのう。
こちらも気のいい女将がお出迎え。
やはり旅はこうでなくてはならない
しかし我々に安息の時間はまだ訪れない。
宿に荷物をおいたら、早速郡上八幡城のライトアップに向けて行動開始だ!
天守閣の近くに駐車場があり、20台ぐらい駐車可能との事前情報を入手していたので引き続き車でGO!
が、しかし、市街地に入ると古い街なのでナビがあるとはいえ、道が分かりにくい。
曲がるところがよく分からず、城の周りを2、3週したところでようやく城までの道を見つけた。
しかし、道はすごく狭くて、急な上り坂、急カーブの連続・・・
ぎゅるるるるるるる
全員:わあああぁぁぁぁぁ!!!
スリップしたのでとっさにパーキングブレーキ(サイドブレーキ)を引いて車を止めた。
4WDを手配できず、2WDだったことがイタい!!(>_<)
しかし雪がないことは不幸中の幸いだった。
どうにかこうにか登りきるこが出来たものの、るむさんからの「あんた運転下手ねえ」というルームミラー越しの視線が痛かった。(。>0<。) ( ̄、 ̄=)
郡上八幡城は標高354mの八幡山山頂に立つ、4層5階の城。
1559年(永禄2)、遠藤盛数により築城されたものだが、現存しているのは1933年(昭和8)に再建されたものだ。
だが「復元じゃ〜ん」などと見下してはいけない。
木造再建城としては、全国で最古を誇る城郭であり、昨今のコンクリート製の城とはワケが違うのだ。
駐車場についたはいいが、ライトアップ開始までにはまだ時間がある。
城内を見学しようと思ったが「本日終了」看板が出ていた、無念。
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郡上八幡城 | 閉店というか、閉門?どちらにしても残念! |
ふと下を見下ろせば郡上の街が一望できた。
Pi-子:そういえば、女将さんがお城から市街を見ると魚の形に見えるって言ってたよ。
言われてみれば魚の形に見える。
しばらくはまったり写真を撮ったりしていたが、まだライトアップは始まらない。
るむ:お城全体を入れた写真も撮りたいわね。ちょっと降りてみようか。
まる子:賛成、ここにいても寒いしね。
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魚の形の町並み | スリップ跡 現場検証 |
せっかく上ったので、正直下りたくはなかったが、2人が言うことももっともなので下の公園(城山公園)まで下りることにした。
車は危険な為なので当然徒歩だ。
途中、さきほどのスリップ跡を発見。
るむ:真新しいスリップ跡がなまなましいね。
Pi-子:まだ暖かいな。犯人(ほし)は遠くへ行ってないぞ・・・って感じ?(笑)
最初はつづら折りの車道を歩いていたが、途中から歩行者専用のショートカットを見つけた。
この道だとほぼ直線でお城まで続いているので、下りるのいいが、上るのはキツそうだ。
下の公園には山内一豊夫妻の銅像が建てられている。
山内一豊といえば土佐・・・高知じゃないの?と思ったが、夫人の千代さんの出身地は郡上八幡らしいということでこの銅像が建てられたようだ。
(山内一豊夫人の出身地は近江という別の説もある。)
山内一豊の妻といえば、自分のへそくりで夫に名馬を買ってやったということで有名。
この像はその逸話から夫、馬、妻という銅像にしたのだろう。
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山内一豊夫妻の銅像と郡上八幡城 | 違う角度からの1枚 ちょっとリアルでしょ? |
公園は銅像以外は特に見るものもない為、写真撮影を終えたら再び城へ戻った。
いい感じに日が暮れてきて、ライトアップも開始された。
派手なライトアップではないが、白亜の天守がビューティフル!
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ライトアップ! | 魚の形をした町の夜景 |
Pi-子:八幡城本丸跡の石段の下っていうからこの辺かな?
まる子:何が?
Pi-子:お城を建てるときに人柱になった娘がいて、ここで娘の名を呼びながら手を叩くと幽霊が出るみたいだよ。
大将:何て名前だ?
Pi-子:それが思い出せなくて・・・なんだっけ?お岩?お菊?お露?
るむ:ダメじゃん。
(お岩=四谷怪談、お菊=番町皿屋敷、お露=牡丹灯篭)
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今日の夕食は「おでん」 |
写真撮影が終了すると宿に戻って夕食!
宿泊客は我々しかいなかったようで、隣の部屋に食事の用意がされていた。
こちらの宿も昨日の「よきち」さん同様、低農薬の自家製米、野菜でこれまた
まいう〜。
昼食が遅かったというのに、残すことも全員完食。
お櫃のご飯も空っぽになった。(ほとんど大将が食べた)
2食付きで¥7,000(2011年)とはなんともお得な宿だ。
そして食後。
大将:オレ、コンビニ行って接着剤買ってこようかな。靴のソールをなんとかしたい。
Pi-子:コンビニなんかあったっけ?
ピッキー:車乗ってる時に見かけたな。
るむ:お腹いっぱいだから散歩がてら行ってもいいよ。
まる子:お風呂あがりのビールも欲しいし、いいわよ。
こうして全員でコンビニまで買出し&散歩開始。
周囲は外灯が少なく、暗いため、川口浩(ヘッドランプだよ)大活躍!
はたから見たら変な光景だったと思うが。
車で移動している時は宿から近かった気もしたのだが、なかなかコンビニが見えてこない。
30分ほど歩いたが、ここで勇気ある撤退をすることにした。
宿に戻ってからは風呂。
民宿であって男女別の大浴場なるものはない為、女性陣からの入浴となった。
ここでも懸命なる混浴志願を行ったが願いかなわずとなってしまった。(;_;)
大将は「ひぐらしがなく頃に」の続きを(いまさら)、自分は星の撮影に挑むが・・・うまくいかず。
うむ、まだまだ技術が足りないようだ。
女性陣のあと男性陣も入浴。
普段ならこの後、宴会・・・となるが、酒も肴もないのと疲れのため、早めに就寝したのだった。
(ピッキー)
本日のお宿 : 治郎右衛門
(お役立ちリンク) |
四季食彩レストラン おがたま |
道の駅 古今伝授の里・やまと内にあるレストラン。緑、風、光を存分に取り入れた木のぬくもりのあるオープンフロアでおいしいランチはいかが? |
郡上八幡城 |
郡上八幡のシンボル郡上八幡城。標高354mの八幡山山頂に立つ、4層5階の城で、築60年をこえる日本最古の木造再建城です。 「伝説」には人柱伝説が詳しく載っています。 |