銚子1日目〜屏風ケ浦・地球が丸く見える丘展望館〜


地球が丸く見えるかな?(「地球が丸く見える丘展望館」より)

屏風ケ浦は銚子の代表的な景勝地のひとつであり、10kmに渡り連なる絶壁の海岸線です。
その雄大さは英仏海峡のドーバーの「白い壁」に匹敵するといわれ、「東洋のドーバー」とも呼ばれ、勇ましい雰囲気を醸し出している。

ごおおおおおおぉぉぉぉぉー!!

車から一歩出るなり、ものすごい風が襲ってきた。
強風は海沿いには定番とはいえ、この風はすごい!
屏風ヶ浦の迫力のある絶壁だけでなく、天気も勇ましい雰囲気になってきた
ついでになぜか先ほどまで広がっていた青空までもがかくれてしまった。

そんな突風の中、意地になって観光する一行
当然のように見学しているのは我々だけ

・・・なんかぁ、嵐とか、突風とか、豪雨とかぁ、そ〜んな光景がごくあたりまえのものになってきた感があるしぃ
近くで群れをなしていたかもめさん(うみねこ?)もあきれていたに違いない

Pi-子隊長:るむ隊員、埠頭の先まで競争だ!
るむ:ふふふ、隊長には負けなくてよ!

といった会話があったかどうかは不明だが、前を歩いていた隊長とるむちゃんが埠頭の先を目がけて歩き出していた。
しなやかに風をよけるような身のこなしを見せるるむちゃんと重戦車のようにつきすすむ隊長のコントラストが非常に印象に残る。

屏風ケ浦をバックに突進する2人縞模様の地層がむき出しになった断崖絶壁

るむ:ああ、さわやかな風ね
Pi-子隊長:うむ。そよ風が心地良いぞ
ピッキー:ちなみに天気予報は晴れでした
Pi-子隊長:そうだっけか?
まる子:晴れだったよ
Pi-子隊長:晴れていたではないかさっきまで。四の五の贅沢を抜かす出ない!!

景勝地に来たとたん、こうなるのだからまったくもって恐ろしいまでの低気圧人間ぶりである

突風と砂塵が舞う中たそがれつつ本物のカメラで激写する大将と(大将いわく)偽物のカメラで激写する俺
フォトジェニックな景勝もわがチームの前ではあっちゅうまにサスペンスホラーの舞台に早がわり!!
ちなみに俺のカメラは防塵防滴仕様 このチームでいる以上外せない選択肢だ

屏風ヶ浦にあるのは自然のみで、お酒・お土産の試食販売コーナーは無論なかった為、まるちゃんがおとなしかったことを追記しておく。

車に戻るとまぁ、見事に泥だらけ
はたからみるとラリー競技にでも参加していたのかといわんばかりだ
雨でぬれていたところに、この砂嵐で砂漠仕様にコーティングされてしまったのだろう。
Pi-子隊長:・・・また、お父さんに「Pi-子に車貸すと泥だけになって返ってくる」って文句言われるよ(T_T)

さて次の目的地はずばり!本日のメインイベント、作戦名「サンセット・イン・銚子」
場所はもちろん前回のリベンジ「地球が丸く見える丘展望館」である。

しかし、空を見上げるとあまりに分厚い雲の壁、そして相変わらず強く吹き付ける風・・・
なんたる強烈な(隊長の)低気圧オーラ

通りすがりおっちゃん:来るなら2/26、もしくは10/10前後がいいよ。その前後はちょうど富士山に沈む夕日が見られるんだよ。
通りすがりおっちゃんの声が頭の中でリピートする。
せっかくの年に2回のチャンス。しかも空気が澄んでいて富士山が見える確率が高い2月だというのにあきらめるしかないのか・・・
日暮の時刻は迫ってきている・・・
さすがのターボパワーを誇る、るむちゃんも元気が無い(ように見えた)

まる子:夕日が見られないのなら、早めに宿に戻って温泉にでも入る?
Pi-子隊長:うむ。「地球が丸く見える丘展望館」も今日の営業は終わってるかもしれないしな。温泉自慢の宿だからそれもいいかも・・・

事前に入手した情報によると"「地球が丸く見える丘展望館」の営業時間はAM 9:00〜PM 5:00 (10月〜3月/4月〜9月はPM 6:30まで)晴天時は日没まで開館 年中無休、但し荒天時休館の場合あり"とあるので、なんとなくあきらめモードが流れる

大将:まずはいってみようよ!
西村京太郎作品の十津川警部(三橋達也)ばりのしぶい声が車内に響く。
そうだいってみないとわからない
いつだって我々はネバーギブアップのチームアドベンチャーなのだ。

徒歩の時は時間がかかったが、今回は車なので数分後に目的地へ到着。
「地球が丸く見える丘展望館」「雲ばかり見える丘展望館」にならないように祈る。

第一関門、展望館は営業しているか?
自動ドア・・・は乗ると開いたが
Pi-子隊長:すみません、大人5枚・・・ところで展望館は何時までですか?
入場券販売員:今日は日没まで開いてますよ。

第一関門はクリア

第二関門、展望スペースから夕日が見られるか?
屋上の展望スペースに出ると、ものすごい強風が我々を襲う
が、逆にこの風のおかげか、ちょうど日が落ちる方向に雲の切れ目が生じていた。
その方向にカメラ(デジカメ一眼レフだが、大将が言うにはニセモノ←くどい?)と三脚をセット!
あとは日が落ちるのを待つのみ!!

すると・・・

祈りは通じた 奇跡が現れた!!

すさまじい風が分厚い雲を吹き飛ばしてくれ、雲の切れ目がどんどん広がってきていたのだ。
ちなみに後に知ったのだがこの日は関東地方は春一番だったようだ。

海に沈んでいく太陽作戦名「サンセット・イン・銚子」成功!


残念ながら富士山の姿は捕らえられなかったが、夕日が見えただけでも幸せいっぱい、感動的な日没を我々は体験することができたのだった。

Pi-子隊長:どうだ皆の衆 心が洗われるであろう?
まる子:寒い
るむ:寒い
大将:ちょっと涼しいかな
ピッキー:風で三脚がうまく立たなかった
(泣)
それでもなにかささやかな満足に我々は包まれたのだった。(そうゆうことにしておこう)

これにて第二関門クリア!
「サンセット・イン・銚子」作戦はまずまずの成功と言ってもいいだろう。

しかし、安心するにはまだ早い。明日は日の出がある。
日の出は富士山とセットではないが、ここまできたら何がなんでも見てやる
そんな闘志を今日の太陽は我々に与えてくれたのだ。
この闘志が夜の宴会で流れないことを祈るばかりである。

途中コンビニで食糧を買い込み、今回お世話になるあしか荘にチェックイン
前回、ピッキー&Pi-子で訪れた時もここに宿泊しているので調査済みなのだが、豪華な食事さらにお風呂が自慢のお宿なのだ。
今までのアドベンチャーな宿に比較して、冒険度が低いのだが、戦士たちにも休息は必要なのだ。

まずはディナータイム
お食事は銚子港で獲れた新鮮なお刺身・煮魚・焼き魚・天婦羅などなど
これまた非常にまいう〜なのだが、なんせボリュームが多い!
るむ:もうお腹いっぱい〜、残っちゃったのもったいないから大将にあげる
まる子:ごちそうさま〜、こっちのも大将食べていいよ

Pi-子隊長:私も限界・・・はい、どうぞ
そう言いながら、残った物を大将の近くい移動させる。

次々とギブアップしていく女性陣
昼間のいけすでたらふく食べた上、食後のたいやき、車内で食べた数々のお菓子・・・
少々、来るべき食糧飢饉を予測して多く食べ過ぎた(?)のが今にたたるようだ

マコちゃん不在の中、処理班は大将ただ一人
オレも多少協力するも、まさに孤軍奮闘
食の神が舞い降りたような美しくも阿修羅のごとき食べっぷりには我々も思わず手を合わせてしまいたくなるほどのものだ。

その後、インターバルを経てから、温泉へ
今回は念願叶っての混浴なのだ。

とはいえ・・・
まる子:浴衣は2着持って行けばいいんだよね?
Pi-子隊長:そうそう。お風呂で着用するのと着替え用に2着持ってってね。


浴衣着用とは、なんたる無粋な混浴であろうか!!
と思うが、あしか荘自慢のお風呂、その名も「嵐の湯」について解説しよう

温泉といってもお湯は無くわかりやすくいえば岩盤浴みたいなものである。(宿の人には「岩盤浴ではない」と言われたので)
確かに正確には岩盤ではなく、暖められた15種類の薬鉱石・・・石の名称とかそれぞれの効能はよく分からないが、まぁ、見た目玉砂利の上に、ゴザを引いて寝転がっていればいっちょあがり。
室温は45℃、湿度80%に保たれているので、みるみる汗が噴出し、汗と共に体内の老廃物が排出されるのだそうだ。

まずは部屋に置いてあった浴衣と廊下に置いてある「嵐の湯」専用の浴衣を持っていく
脱衣場(もちろん男女別)で服を全て脱ぎ、専用の浴衣を羽織り、そのまま嵐の湯に入るのだ。
ちなみに「嵐の湯」は男女混浴と女性専用の部屋がある(男性専用はないので、男性は必ず浴衣着用!女性は着用しなくても個人的に許す)

大将:あいててて、玉砂利痛いな。
ピッキー:最初はちょっと痛いけど、慣れれば大丈夫だよ。
Pi-子隊長:なんか、線路か枕木になったような気分だよね。

上に電車が通ったら痛いぞ。

汗が半端なく出てくるので、10分ぐらい入ったら、一旦室外に出て水分補給する必要がある。
休憩所にはアルカリ水が設置してあるので、ありがたくコップについで飲み干す。
喉の渇きのせいもあるがこいつがまたうまいのだ。
まるちゃんあたりはそろそろ水よりもビールが欲しくなっているのではないか?

そして5分の休憩を経て、また湯に戻る
これを2〜3度繰り返すと、お肌がつるつるですべすべになって気持ちいい。
こ・・・こいつは危険だ!(どこがだろう)

そして仕上げはラドン風呂
ラドンといっても怪獣のことではない。
ラドンとはウラン鉱物に含まれる希少な元素であり、放射線の一種だが健康を害するようなものではなく、新陳代謝を促し、疲労回復、循環器障害の改善になると言われている。

難しいことはよく分からないが、さっぱり爽快な気分になることは間違いない。
ただ、一つ不満なのはラドン風呂は普通の湯船に入る温泉なので、着衣不可!なのだが、混浴はなく、それぞれ男女の風呂に分かれているのである。
女性専用があってもいいから、なぜ男女混浴がないのか不思議でならない。(ぜんぜん不思議じゃない! by Pi-子)

老廃物を出し切って、湯上り美男美女になったところで旅行のお約束トランプを開始。
これはたんなる遊びではなく知力、戦略を鍛える重大な鍛錬の場なのだ。
いつだって真剣勝負でのぞむことを心がけておきたい。

明日の朝が早いのなんて気にしない・・・と思っていたが
るむ:明日は早いからもう寝よう

との「鶴の一声」ならぬ「るむの一声」で解散、就寝することにした。

(ピッキー)

本日のお宿:あしか荘
岩盤浴 ラドン温泉が体験できるお宿。温泉だけでなく、食事もボリュームたっぷりの銚子港で揚がったとれたて&旬の海の幸が味わえます。
銚子電鉄・海鹿島駅から徒歩5分なので電車で来ても便利です。ちなみに月曜日が定休日らしい。