二日目朝
昨夜の天気予報の通り雨が降っている。
晴天→雨天という変更は幾度となく体験しているが、どうゆうわけか雨天→晴天という経験はあまりない。
窓からの外を見ると、水田にもやがかかり、犬を散歩しているおじさんも幻想的に見える。
もうこんなファンタジックな天気はお腹いっぱい!
ああ、太陽が恋しい!・・・遠くの地平線を見てみたいよ!!
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部屋からの眺め | オーソドックスな朝食 |
天気のことはもうあきらめて、朝食へ。
朝の食事はいたってオーソドックス。
可も無く不可もなくな普通の朝食。
最後まで宿の人たちとの会話を楽しんでから(というか最後までご主人につかまって話を聞かされた)まずは棚田に向けて出発!
小雨降る中、大山千枚田へ。
昨夜は幻想的な演出を見せてくれた棚田だが、こうやって明るい時見ると、まぁ、普通に棚田(そりゃそうだ)
田植えしたばかりの水がはってある時期とか、ちょっと前の稲穂がたわわに実っている時期はまた違う風景が見られることだろう。
まる子:あれ、大将、傘持ってこなかったの?
大将:昨日は東京では雨降ってなかったんだよ。
ピッキー:こっちは雨降ってるって、電話で伝えたじゃん。
Pi-子隊長:だいたい、チームアドベンチャーに「川口浩(ヘッドランプ)」と雨具は必需品だぞう!
隊長が言うと妙に説得力がある。
大将:どしゃぶりってわけでもないし・・・これで十分だ!
大将は手にしていたタオルを頭からかぶり、あごのところでギュッとしばり・・・いわゆる「ほっかむり」状態にした。
似合う
これほど「ほっかむり」が似合う男がいただろうか(いや、いない)
これで「ひょっとこ」面があれば最高のコラボレーションだろう。
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朝の棚田 | ほっかむり大将とまる姐さん |
棚田の次は大山不動尊へ
今朝教えてもらった、昨晩と同じルートをとる。
途中、3億円の豪邸を横目に見ながら、ほぼ一本道なので迷わずたどり着いた。
まる子:昨日は暗くて、本堂を見なかったけど、本当、歴史のあるお堂って感じだね。
確かに昨日は真っ暗だったので分からなかったが、見事な竜の彫刻もあり、古くから地元の人々の信仰を集めたんだろうな〜と実感。
また、ご本尊の「木造不動明王像」は鎌倉時代後期の作と推定されており、毎年2月3日の節分会でのみ一般公開されるのだそうだ。
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大山不動堂と地元のおっさんもどきの大将 |
長狭平野から太平洋まで一望することができる らしいが・・・(晴れていれば) |
夜もそうだったけど、朝も人気(ひとけ)がないせいか、どことなく神秘的な雰囲気だ。
今日も「もや」がかかっていたからそんな気がするのか。
これだけの歴史がありながら、ガイドブックにも載らないのはもったいなくもあり、このままひっそりとしておきたい感じである。
天気が悪いので見晴らしが悪いのは残念であったが、棚田とお寺、夜と朝それぞれ同じ場所を続けて楽しむ機会もあまりなかったので面白い体験ができたといえる。
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みんなみの里・足湯 |
続いては「みんなみの里」へ。
どうやら我々が今日一番最初の客のようだ。
るむ:¥200分の買い物って微妙だよね。どうしても足が出ちゃう。
Pi-子隊長:¥200分だと食べ物しかないよね。でも、朝食残さず食べたから、まだお腹いっぱい。
大将:そうかぁ?出されれば食べられるぞ。
みんな、それぞれに買い物を済ませると、同じく「みんなみの里」内にある足湯へドボン!
我々が今日一番最初の客なので、もちろん足湯も一番乗り(だと思う)
肌寒い天気ということもあり、熱めの足湯は気持ちがいい。
Pi-子隊長:いつまでもこうしていたい気持ち。
まる子:いえてる〜。
るむ:でも、外が寒いから、こうやってると温度の差でよけい風邪が悪化しそう。・・・そろそろ引き上げよう。
まだまだ足湯につかっていたいところだが、るむちゃんの言うとおりでもあるし、今日の日程はまだまだあるので出発しよう。
いざ、仁右衛門島へ突撃〜!
雨の降りはそれほど強くはないが、台風の影響を受けており、風が強い。
そして、仁右衛門島へ行くには船しか手段はないのだが、この天候で船は出るのだろうか・・・
Pi-子隊長:迷わずよ行けよ、行けば分かるさ、ありがとーーー!
・・・ということでまずは行ってみることに
しばらくカーナビの言うとおりに進むと、だんだん狭い道へ入って行く。
そして「対向車来たらどうしよう!」と思い始めたところに「仁右衛門島・駐車場→」という案内板を見つけた。
ピッキー:本当にここ、停めちゃっていいのかな?
Pi-子隊長:「仁右衛門島・駐車場」って書いてあるから大丈夫だと思うけど・・・ちょっと聞いてこようか。
隊長が特攻し、受付は入っていった。
きっとこんなやりとりが繰り出されたに違いない(以下妄想)
Pi-子隊長:たのもう!
受付:あ、らっさいせー
Pi-子隊長:仁右衛門島に案内せよ
受付:しかしこのような天気では・・・
Pi-子隊長:つべこべ言わず、さっさと我々を仁右衛門島に連れていくんだ!
受付:は、はぁ、しかし、これだけ風が強いとですね・・・念のため、只今確認いたします。おい、誰か船頭を呼べ!
船頭1:へい なんでしょう
受付:この方が仁右衛門島に行きたいといっておられる
船頭2:バカいっちゃだめだべ。この時化の状況みたべ?
船頭1:んだんだ。今日は今から「ジャパネットたか○」でも見て通販ショッピングする予定だど。
Pi-子隊長:だめなのか。邪魔したな・・・
受付:船頭がこのように言っておりますので。申し訳ございません。
Pi-子隊長:ま、仕方がない。泳いで渡るまでだ!
受付:しかし、泳いで渡った場合でも船と同額の通行料金を我々にお支払いいただくことになっておりまして・・・
Pi-子隊長:・・・わかった支払おう。しかし、我々に万一のことがあれば、安全管理を問われるのはそちらだぞ。ちなみに我々の定時連絡が1時間途絶えれば、
その筋の組織が動き出すことになっており、自動的にマスコミにも情報が流れるのだ。「ジャパネット○かだ満喫の間に観光客遭難!!」週刊誌にこのような見出しが踊ってもいいのかな?
受付:いえ、そ、それは困ります。おい、船を出してやれ!
船頭1:あんた なかなかいい度胸だすな
船頭2:後悔しても知らないずら
Pi-子隊長:・・・(ニヤリ)
・・・てな、やり取りをしたのだろう。
台風並みの風だというのに仁右衛門島に渡ることになってしまった。
隊長 そんなにがんばらなくてもよかったのに・・・
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受付へ特攻する隊長 | 手漕ぎボート |
 仁右衛門島・天気が悪いので金田一耕介シリーズ風 |
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| ついに仁右衛門島上陸 |
手漕ぎボートに乗って、5分で仁右衛門島に上陸!
わずかな時間ではあるが、数々の荒波を乗り越え、実に命がけの航海であった。(ウソ)
Pi-子隊長:よいか、諸君。この先どのような困難があっても我々は前に進むのみだ!それを肝に銘ぜよ!!
一同:ハハー(そこまで無理して来ることなかったのに)
上陸後、まっ先に土産物屋へ
というか、土産物屋を通らないとどこへも行けない構造になっているので仕方ない。
店員一同:いらっしゃいませ〜
店員さん一同が一列に並んでお出迎え。
まるでデパートの開店風景だ。
店員さんの穏やかな笑顔の裏で若干息が上がっていたような気がするのは、我々の上陸により急遽開店したのかもしれない。
マジで
観光客は我々のみ!だし。
店員さん:あんれま〜、あんたさん、こんな天気なのに傘持って来なかったんだか?
大将:フッ、タオル一本あれば十分でさぁ!
Pi-子隊長:あ〜、ワイルドな男なんでほっといてやってください。
店員さん:はぁ、ワイルドねぇ・・・
店員さんのまなざしは呆れだったのか、羨望だったのか・・・後者だと思ってあげたい。
まずは順路に従って、売店を通り抜けてから石段を登り左手の弁天道を進む。
貸切状態なのはありがたいが、寂しさは否めない。
 展望所からの眺め |
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| 逢島弁才天祠 |
さらにトンビと思われる猛禽が島の上空を徘徊している。
我々が朽ち果てるのを待っているかのようだ・・・うむむ。
天気さえよければ格好のリゾートだが、この天気ではどうみてもサスペンス劇場の舞台だ。
いや、下手をすれば心霊スポットである。
売店近くまで戻り、これまた順路に従って石段を登ると住居が出現!
この島で唯一の住居、島主の仁右衛門の家で、現在は38代目島主がお住まいなんだそうだ。
島主の名を襲名するしきたりになっていて、表札を見ると「平野仁右衛門」さんとなっていた。
ピッキー:勝手によそのお宅に入っちゃっていいのか?
Pi-子隊長:だって散策路のコースの中に入ってるよ。
一同:おじゃましま〜す。
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時代劇に出てきそうな島主さんの家 | 金銀針茄子(きんぎんはりなす) |
1180年(治承4年)石橋山の戦いに敗れた源頼朝が安房に逃れた際、平野仁右衛門氏に助けられ、後日巻き返しを図ったと言い伝えられる。
この時、頼朝よりこの島一帯の漁業権を与えられて以来、現在に至るまで平野仁右衛門一族がこの島を守り伝えているのだそうだ。
Pi-子隊長:あ、これが金銀針茄子(きんぎんはりなす)なんだ。
ピッキー:何それ?
Pi-子隊長:ん〜、よく分からないけど渡し舟チケットの裏側の説明書きに「金銀針茄子(学名:キンギンナスビ)という珍しい植物が自生している」って書いてあるよ。
この時、家の中から一人の女性が出てきた。
38代目島主の奥さんか娘さんだろうか?
Pi-子隊長:あ、こんにちは、お邪魔しています。
女性:こんにちは、どうぞごゆっくりしていってくださいね。
Pi-子隊長:この植物が金銀針茄子なんですね・・・ところで、これって食べられるんですか?
女性:茄子科の植物なんだそうですけど、味は・・・どうなんでしょうね?トゲがあるので実を取ろうとすると刺さって痛いんですよ。
確かにするどいトゲがついている。
女性の反応からして食用ではなさそうだ。
花は白だが、実が白から黄色、そしてこのような赤い色に変わるのだそうだ。
プチトマトのように見えなくもないが、食べようとするのは隊長ぐらいなもんだろう。
島主の家を抜けて、しばらく順路にそっていくと鳥居が見えてきた。
鳥居をくぐって、その先にある洞窟は(前述の)石橋山の戦いに敗れた際に仁右衛門氏が頼朝を匿ったとされる洞窟だそうだ。
Pi-子隊長:なんだ、探検できるような洞窟じゃあないな。
何を期待しているんだか?
ちなみに現在、隠れ穴の中には正一位福女稲荷大明神が祀られてる。
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 源頼朝かくれ穴 |
島主さん宅を出たところの展望所から の眺め・実に荒々しい波 | |
島一周は30分ほどだろうか・・・さほどアップダウンのある島ではないのだが、この天気のせいか妙な徒労感が我々を襲う。
源頼朝かくれ穴から石段を降りて磯へ。
春の磯遊び、夏の海水浴が楽しめるスポットらしいが、今は荒涼たる火サス的な風景が広がる。
Pi-子隊長:あの岩、なんか舞台みたいだね。
大将:いよっしゃぁ、オレは踊ってくるぞ!
こんなときでも元気な大将。
海岸の岩の上を特設ステージに見立て、何かにとり付かれた様な踊る大将。
何かを忘れたいような・・・というか、何かをふっきりたいような・・・
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磯をさまよう るむさん | 踊る大将 |
るむ:私、入り口近くのお土産屋へ行ってる。ここ、寒くて。
まる子:私も。風邪が悪化したみたい。
そんな大将には目もくれず、取り付かれたように先をさまようまる子姐さん、るむさん・・・
そして林ペー&パー子よろしく、大将の写真をとりまくるオレとPi-子隊長。
やはりこの島で何かが狂わされているのだろう。
島一周したことだし、我々は早々に島を去ることにした
とにかく普段の我々を取り戻さなければ・・・
Pi-子隊長:よし撤収だ!
船頭1:あんたらよく生きて帰ってきたな
船頭2:まったくだ 相当修羅場をくぐってきているね
Pi-子隊長:あんたらは黙って船を出せばいい。
船頭1:帰り道も油断はできねえす
船頭2:よしな もうこの人とたちにはどんな警告も意味をなさねえ
Pi-子隊長:・・・(ニヤリ)
隊長と船頭たちは言葉こそ交わさなかったが、目でこんなやりとりをしていたに違いない。
かくて一向は無事に本島に戻ることができたのだった。
(ピッキー)
※当HPはノン・フィクションですが、今回は一部フィクションを含みます(ピッキーによる演出と思ってください。9割は実話です。)
(お役立ちリンク) |
仁右衛門島 |
仁右衛門島は鴨川市太海の沖合約200mにあり、周囲約4kmの島で、昔から所有者の平野仁右衛門が一戸だけ住んでいる所から"仁右衛門島
(にえもんじま)"と呼ばれています。源頼朝や日蓮聖人の伝説で知られおり、千葉県指定名勝・新日本百景にも選ばれています。 |