出発(DEPARTURE)

エアーマルタ
当日の成田、集合は10:00 出発は12:00発のバージンアトランティック
ロンドンヒースロー経由での旅となる。
集合カウンターで添乗員の今川さんが笑顔で出迎えてくれた。
今川さん:添乗員の今川と申します。今日から8日間、皆さん、よろしくお願い致します。
何かの動物に似た感じの人だが・・・何の動物か思い出せない。
ひととおりの説明と手続きをを受けあとは出発待ち。
Pi-子:添乗員付きツアーなんて何年ぶりだろ。
ピッキー:オレなんて初めてだぞ。海外旅行はこれで2回目だ。
今回のツアーは31人とけっこうな人数だった。
おじちゃん おばちゃんばかりが目立つが、中にはおじいちゃん おばあちゃんといわれる世代の人もいる。
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31人分の荷物 |
みんな大きなスーツケースを抱えている。
そして我々の荷物が異様に
少ない。
Pi-子は愛用の35リットルのバックパックにショルダーバック。
オレも1泊〜2泊の出張で使う20リットルのバッグと普段使っているリュックだけ。
温暖気候のマルタ。
ガイドブックでは今の時期でも日本の春先の陽気なので防寒着などもいらないはずだし、マリンスポーツなどで楽しむ時期でもない。
・・・だというのに、スーツケースの中には何が入っているのだろう?
おみやげ用か?
時間が余ったので空港内で変圧器を購入し、両替を済ませ、さらに時間が余ったので空港内のカフェで一服。
Pi-子:変圧器なんて何に使うの?ドライヤーなんて持ってきてないよ。
ピッキー:たっちゃん(甥っ子)
からゲームボーイアドバンス借りただろ。飛行機の中で
やろうと思って。行きは充電してあるけど、帰りはさすがに電池切れちゃうでしょ。地図を見るとスウェーデンよか遠いし。
Pi-子:バージンは機内のエンターティメント設備が充実してるから暇はしないんじゃないかな。
ピッキー:だといいな。ロンドンでトランジットか・・・乗り換えに4時間半の時間があるからビッグベンを見に行きたいな。
Pi-子:う〜ん・・・飛行機が遅れなかったら写真とるくらいの時間はあるかも。
ピッキー:楽しみだぜ。さてぼちぼち時間だ。
食いかけだったパンケーキを一気にたいらげ、出国審査を経て出国ゲートに向かう。
ほどなくして搭乗開始。
乗り込んだ飛行機の機内はシートが若干狭いがオサレなインテリア。ポップな配色に遊び心を感じる。
真っ赤なシャア風(ガンダム)スッチーの制服もまぶしい。やはり
3倍速で働いてくれるのだろうか?
さすが名物社長が経営するだけのことはある。
そして飛行機は順調に成田を飛び立った
出発から数分後
Pi-子:あー!!
ピッキー:どうしたよ
Pi-子:空港のカフェに帽子忘れた!この前バーゲンで買ったばかりだったのに!
ピッキー:ま、帰りに店に寄って残ってればラッキーだな。
Pi-子:マイ帽子よ、I'll be back!!(ターミネーター風に読んでください)
空路は成田からずっと北上し札幌付近から日本海に出てロシアに向かった。
その頃になると機体が安定し、ドリンクサービスが開始、次に機内食のサービスとなった。
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ヴァージンのカツ丼 |
シャア風スッチー:Vegetarian or Pasta or XXXXX or XXXXXXXX ?
ん?最後の2つが聞き取れなかったぞ。機内食といえば肉か魚かというイメージだが、ベジタリアンとパスタか・・・他に何があるのだろう?
Pi-子:は?Pardon?
スッチーさん、ポケットからメニューが書かれた紙を取り出した。
メニューにあったのは野菜、パスタ、松花風弁当 カツ丼であった。
機内食でカツ丼というのも珍しい(気がする)。
オレはパスタ Pi-子はカツ丼をチョイス。
予想に反して両方ともなかなかうまい。
ピッキー:しかしバージンに限ったことでないが、このせまいテーブルでの食事はきついな。
Pi-子:ビジネスクラス代稼いでから文句言いなさい
ピッキー:とほほ
楽しみにしていた機内のエンターティメントシステム、ヴァージンでは一人一人のシートの後ろにモニターがついていて、プログラム
の中から好きな映画やドラマの他、音楽、ゲームをいつでも好きな時に楽しめるようになっているのだが、動きがいまいちトロい。
オンデマンドサービスなので若干時間がかかるとのアナウンスはあったが、フリーズしたかと思う時がしばしばがあった。ま、初めて操作するので戸惑いもあったは間違いないのだが。
あと日本語のメニューが少ない。(←海外に行く人間の台詞とは思えず)
それから離陸時着陸時の前方の風景が見れないのはつまらん。
このあたりは改善を望みたいところである。
Pi-子:モニターが"Please Wait"のままで反応しないんだけど
ピッキー:こっちは普通に動いてるよ。スッチー呼んで直してもらえば?
おそらく3倍速で直してくれる・・・はず。(←くどい)
あれこれいじっているうちに初期画面に戻ってしまった。
もう一度トライするが、どうやら見たいプログラムが出てこないらしい。
UNIXベースのシステムらしいがキーボードも無いので自分ではいじれず・・・・・
Pi-子:ま、いいや寝る・・・ぐ〜
おれも腹も満たされたししばらく寝るか・・・
出発後、約6時間経過。
ロンドンまでは12時間かかるから折り返しのあたりだろうか。
飛行機は揺れもなくいたって順調にロシア上空を通過中しているが、どうにも席がせまくで寝にくい。
膝の先が前の席に当たっていたいし足を投げ出すこともできない。
ゲームボーイアドバンスのマリオと逆転裁判で気をまぎらわそうとするが、膝が痛くなりゲームに思うように集中できない。
Pi-子は寝る→映画見る→寝るの繰り返し。(どうやらシステムが動くようになったらしい)
どこでも平気で寝られるやつがうらやましい。
シャア風スッチー:Icecream ?
スッチーさんがアイスクリームを配り始めた。Pi-子は寝ているが、欲しいときは手を出して"Please"っていえばもらえるよな。
シャア風スッチー:Icecream ?
Pi-子:Please !!
Pi-子、いつの間に起きたんだ・・・「アイスクリーム」という言葉に反応したな!?
もらったアイスクリーム・・・正確に言えばアイスキャンディーだった。
すごいガチガチ。普通の冷凍庫じゃこんなにギンギンに冷えないと思うのだが・・・飛行機の外にでも出していたのだろうか?(^_^;
昔、何かの宣伝で凍ったバナナで釘を打つ・・・というのがあったが、アイスクリームでも釘が打てそうだ。
とかなんとか思いながら、アイスキャンディーを一口「ぱくっ」・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
!!!!!!!!!!
あまりの冷たさに
アイスが唇に貼り付いてはがれない!!!!!!!
しかし、焦らずにゆっくりとアイスを口から離して・・・
Pi-子:あー!!
ピッキー:今度はどうしたよ!?
Pi-子:アイスに血が!!!
Pi-子の白いバニラアイスに、
赤い血がべったり
乱暴に唇からはがしたのだろう。まったくオレみたいにゆっくりと・・・と思ったが、なぜか
唇がひりひりする。
よ〜く見るとオレのアイスにも
赤い血がべったり ・・・・・・・・・アイスでケガをしたのは初めてだ
膝と唇の痛みをこらえてるうちにいよいよ機はロシアを抜けてスカンジナビア半島に突入。
Pi-子:まただ。IMAP(現在地が見られる空のカーナビみたいなやつ)
が"Please Wait"のままで出ないんだけど
ピッキー:また壊したのか・・・(Pi-子はよく物を壊します)
Pi-子:特にこわすような操作はしてないけどなぁ
ピッキー:全身が強い静電気でおおわれてるんじゃないか
Pi-子:確かに静電気は起こりやすい方だけど・・・今度何か充電してみるか(苦笑)
ピッキー:こういうときは機械にも感情があるんだからやさしく話しかけてみるんだ(受話器に向かい)
もしもし おきてください
もちろん有料だが、クレジットカードをスキャンすれば地上へも電話がかけられるシステムがあり、その受話器を持って話しかけた。
Pi-子:あ、画面が表示されたよ。
ピッキー:おお、やっぱり話せばわかるんだ。しかも日本語で。
これで一件落着・・・と思ったが、しばらくして・・・
Pi-子:画面を切り替えようと思ったら、また反応しなくなったよ。
ピッキー:やさしく話しかけてみろ
Pi-子:起きてくださーい!!
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
Pi-子:だめだ・・・
ピッキー:いかん まだ言葉にとげがあるな。こういうのは気持ちもこめなきゃ(やさしく頬ずりしながら)
申し訳ないですが今一度お目覚め下さい。
Pi-子:おおお、また映った!!!何で?
ピッキー:やはり機械にも感情があるな。これもヴァージンの遊び心か?AIBOなみAIが入っているとか?
Pi-子:違うと思う・・・・
そんなことをしている間に機は北海を越えロンドン上空へ到達した。
ピッキー:Pi-子 あれが有名なテムズ川かな?
Pi-子:そうかも。
ピッキー:生で見ると感動・・・って思ってたら、テムズ川短いね。もう終わり?
見ると川はすぐ小さな湖につながりそこが起点のようだ。
Pi-子:・・・テムズ川じゃないんじゃん?
ピッキー:・・・・・・・・・・・・
使えないガイドだ!イギリス留学の経験あるくせに。
しかし文句を言っても「上空からじゃ正確なことは分からん!」と言われて、さらに「じゃあ、あんたは日本の河川名を上空から見て
全部正確に言えるわけ?」・・・などと、何故か逆に怒られるのは目に見えているからここはぐっと我慢。
エンターティメントシステムとPi-子、両方のご機嫌をとっているうちにようやくロンドン・ヒースロー空港へ到着となった。
しかし滑走路の混雑で到着時間が予定より約30分ほど遅れ、現地時間16:00をまわってしまった。
次のマルタ行きの飛行機は20:30の出発、一旦ロンドンへ出てから遅くとも19:00にはヒースロー空港へ戻っていなければいけないとすると本当に時間がない。
しかも、ヒースローはやたらとでかい空港である。
到着後別のターミナルへバスで15分かかって移動。その後も徒歩で15分ほど移動。
さらに手荷物チェックで何故かひっかかり、そこでも時間をロス。
おれのリュックが何回機械を通しても引っかかるので税関のおばちゃんが荷物を全部出して点検を始めた。
結果的には何もなかったが・・・何がひっかかったのだろうか?半年前ぐらいにロンドンでテロがあった為、チェックを強化しているのかも。
マルタ行きの搭乗手続きにもなにやら手間取り、一旦解散するころには17:00になろうとしていた。
まさか到着して一時間拘束されようとは・・・・・
ロンドン市内まで片道約1時間とのこと。
添乗員の今川さんに相談すると「ロンドン市内に出るのは慣れていれば不可能ではないがお薦めしない」とのこと。
ま、当然ともいえるアドバイス。
Pi-子:とりあえず地下鉄乗り場を探そう・・・その前にまだ入国審査も済ませていないだよね。ここは出発ロビーだから、到着ロビー探さないと・・・ぶつぶつ
ピッキー:Pi-子はヒースロー来たことあるんだろ?
Pi-子:大きな空港だし、工事で様子も変わってるし分かんないよっ!(怒)
ちょっと聞いてみただけなのに何故か俺が怒られる。
ヒースロー空港をうろうろ、同じ場所を行ったり来たりしているうちに無情にも時間だけが過ぎていく。
機内の疲れと時差による眠気(時差が9時間なので、現在日本時間では午前2時)もあり、結局ロンドン観光は断念。
空港内に貼ってあったビッグベンの写真の前で思わずため息。
ピッキー:生で見たかったな〜・・・あの川のほとりでショットガンとグレネードが打ちたいぜ。
Pi-子:街を壊したいんか?
(注:テロリストじゃありません(焦)このゲーム→
"THE 地球防衛軍2"の第1ステージで出てくるのです)

出発までヒマになったので、空港内のみやげ物店を冷やかした後、コーヒーショップに入る。
ここででてきたカフェがやたらと
BIGサイズ
ミディアムサイズだというのに、日本のLargeサイズより大きい。
余裕でPi-子の顔なみの大きさである。(さすがにPi-子の腹には及ばないが・・・・・)
ラージはどれくらいなのだろうか?ちょっと興味があるところだ。
一杯でもういっぱい・・・なんていいそうになるぐらいのコーヒーを飲んだ後、搭乗開始時刻が迫ってきたので店を出る。
時間は午後8時。日本時間で午前5時。眠さと疲労のピーク!
眠くて半分意識朦朧となりながら、エアーマルタに乗り込む。
バージンよりやや席が広いかな。
そして、半分寝ながら気合で機内食を完食。まあ、うまかったかな。
マルタに着いたのは夜の12時過ぎ。
美しい風景から地中海の宝石とも言われるマルタ。
まぶしい太陽、青い空と海・・・今は夜中なので明日におあずけだ。
空港の両替所で円をマルタリラ(現地ではマルタポンドとも呼ばれる)に変換。1マルタリラ=約340円(2006年1月)くらいだ。
ユーロは一部の大型店やみやげ物店などでしか使えないらしい。
マルタは2002年にユーロ加盟しだがので来年ぐらいからユーロで統合されるで、今は準備期間である。
その後はホテルに向かう。
宿泊はセントジュリアンにある海沿いの五つ星ホテルであるラディソンSAS。
このツアーの売りはここに6連泊というものだ。
ホテルを移動するのに荷物をまとめたりする手間が省ける。
観光地域がせまいマルタならではといえるがなかなかいい企画だ。
バスから降りた時に雨が降った跡があったが、今川さんによれば、マルタは現在、雨季にあたるので若干雨がおおいとのこと。
ツアー中天気に恵まれればよいのだが。
(ピッキー)