神戸


風見鶏


三日目
とてもさわやかな目覚めだ。
天気も小春日和の快晴。
まあ、最後のほうに天気がよくなるのは定番だが、三日目にしてようやく晴れ女が本領発揮ということか?

こなつ:ふお〜っほほほほっ!見てご覧なさい、体力さえ戻ればこんなものよ。
Pi-子隊長:何ぬかしとるんや〜、ワレ!おどれが回復したんではない。
(あまりの強行日程で)こちらの体力が落ちたのだ。そこを勘違いするでないぞ! その証拠に数々のアドベンチャーツアーは最終日には晴れの傾向なのだ。

朝から醜い争いが勃発。
そんな争いをよそにダイニングでは朝食の準備中。
柔らかな日差しにつつまれたダイニングでとる、平和な朝食ある。

朝食は和洋折衷
パンにごはん サラダ 昨日の残りのおでんは味がしみて
これまたまいう〜


明るい日差しに包まれながらの朝食
朝食準備中のるむちゃん(ありがとう)

今日の予定はるむさんのエスコートで神戸を散策。
荷物は三宮駅のコインロッカーに預けて…
るむママ:家に置いておけば?
皆荷物が多く、コインロッカーを探したり、預けたりする時間も勿体ないし、お言葉に甘え、るむ邸にしばし置かせていただくこととした。

まずは電車で三宮に移動し、生田神社へ。
生田神社は1800年以上の歴史を有する古社。昔はこの辺りがすべて神社の境内で、生田の神を守る家=神戸(かんべ)という地名になったのだそうです。
お笑い芸人・陣内智則さんと女優・藤原紀香さんの結婚式を挙げた場所としても有名。
結婚報道があった当時は挙式するカップルが通常にの1.5倍くらいだったと聞くが、今となってはどうなのだろう?

やたら子供が多いな〜と思ったら、今日は七五三。
子供はかわいい。巫女さんもかわいい。
境内にはなぜかウサギとトラの着ぐるみもおり、我々も童心に返ってはしゃぐ。
るむさんと隊長は子供を押し退けて着ぐるみと記念写真をとっていた。(右下:証拠写真)

今日は七五三だった アラフォー七五三


年令の数だったら20ぐらいかな?
(るむちゃん、サバ読みすぎ)
巫女さんもかわいい!

次はるむパパからイチオシのスターバックス神戸北野異人館店へ。
スタバなんてわざわざ神戸にまで来て…と思うだろうが、ココは他のスタバとはちょいと違う。
なんと1907年(明治40年)に建築された洋館を使ったとてもおしゃれなお店なのだ。

坂を上っていくと、緑と白のカラーが目立つ洋館が見えてきた

スターバックス神戸北野異人館店 店内も普通に洋館

建築当初は米国人が所有していたもので、1995年(平成7年)の阪神・淡路大震災の時には被害を大きく、取り壊やされる予定だったが、神戸市が建物の寄贈を受けた上で解体・部材保管し、その後、2009年3月、スターバックスとしてオープンしたのだ。

チェーン店というのはどこへ行っても同一価格・同一サービスが基本だと思うが、このような特徴のあるお店がもっとあっても面白い。
丁度いいタイミングで窓側の席空いたので、洋館の雰囲気と共にコーヒーを味わう。
あまりに居心地がよくてついつい長居してしまったが、実はこの後、日程がぎっしり詰まっていた。

風見鶏の館(旧トーマス邸)
1904年(明治37年)にドイツ人貿易商の住宅として建てられた
西洋館で煉瓦造りの外観と、屋根上の風見鶏を特徴とする。
その風見鶏により風見鶏の館と呼ばれる。
うろこの家 チラ見(この先は有料なので)
神戸で最初に公開された異人館であり、外壁に貼られた天然石
の形状が魚鱗のように見えることが館名の由来である。
美術館「うろこ美術館」を併設する。

ラインの館(旧ドレウェル邸)
1915年(大正4年)に建築された木造2階建の建物。館名は市民
の愛称募集で入選した名前でドイツのライン河とは無関係。
休憩室・展示室・土産物コーナーを設置してあり、入館無料。
  旧パナマ領事館(旧ヒルトン邸)    
  明治後期にヒルトン氏の自邸として建設され、戦後パナマ
  領事館として使用された。
  クリスマスが近かったのでサンタでいっぱい。

異人館の殆どが入館料が必要(建物の維持&管理を考えれば仕方ない)だったが、スタバで洋館の雰囲気を満喫したこともあり外からの見学とした。
季節柄、サンタクロースでデコレーションされた洋館もあり、遊び心を感じられた。
建物だけでなく、庭園も素晴らしかったのだが、中には柵や木々に遮られ(入館料を払って中に入らないと)よく見えない洋館もあった。

異人館街は急坂と階段+狭い道路で迷路のようになっている上、3連休の為か観光客で賑わっており、写真を撮影に没頭しているとみんなの姿が見えなくなることもしばしば!
じっくり撮影したい町であったが、すし詰めのようなスケジュール+団体行動のつらさだ。(´;ω;`)

異人館街の後はこれまた有名な元町中華街へ。
時間も昼時だったので、ここでランチ。
印象としてはあまり横浜の中華街と変わらない。
ぶらりと入った店で、ランチメニューをオーダー。
味は極めて普通だったが思いのほか量が多く、(残り物)処理班のまこちゃんと大将ですら意外にもダメージを追っていたようだ。

神戸 中華街うまそ〜

こなつ:あ〜、お腹いっぱい
満足&満腹になりながら、今度はメリケンパークを目指す。
メリケンパークは、神戸ハーバーランドの東側、神戸港にある海沿いの広い公園。

メリケンって何?と…と思った方へ説明しよう。
メリケンとは”アメリカン”という意味の言葉で、昔の人は「アメリカ人」と言わずに「メリケン人」と呼んだ。
小麦粉のことを「メリケン粉」とも言うが、あれは「アメリカの粉」ということなのだ。

確かに英語の発音だとリケンと聞こえるような…今はスペルや文法を先に習ってしまうから、「アメリカ」と読むが、ヒヤリングだと「メリケン」の方が本場の発音に忠実なのかもしれない。

昔この近くにアメリカ領事館があったため、地元の人々から“メリケン”波止場と呼ばれており、そこにできた公園なのでメリケンパークというわけである。
今ではオシャレな街神戸を代表する人気デートスポットだ。

が、その途中「黒糖ドーナツ棒」と書かれているサッカーのユニフォームを着たくまもんの看板を発見!
Pi-子隊長:あ、くまもんだ。くまもんって熊本のゆるキャラじゃなかったっけ?
るむ:黒糖ドーナツ棒って聞いたことあるね。
マコ:INAC神戸レオネッサ(なでしこリーグ)のスポンサーの会社(フジバンビ)の製品で、ユニフォームにも「黒糖ドーナツ棒」って書いてあったよ。

神戸レオネッサと言えば澤選手や川澄選手といったなでしこジャパンの中心メンバー、さらにはヤングなでしこの中心的存在となる田中選手や仲田選手など超有名選手が多数在籍する有名なチームである。

まる子:まる:だからここ(神戸)にあるんだ。ちょっと食べてみたいけど、お腹いっぱいだね。
Pi-子隊長:でもにおいだけなら…ちょっとお店の偵察しよう。

と、店内へ特攻を試みる隊長。
一言二言店員と会話をかわすと、すぐにUターンしてきた。

Pi-子隊長:「ご試食もありますよ」 だって

どどどどどどど〜!

”試食”という一句を聞いただけで、店内へなだれ込んでいく女性陣。

かどの駄菓子店ハ・イ・エ・ナ

大将:数分前に「お腹いっぱい」って言ってなかったか?
ピッキー:いわゆる「別腹」ってやつじゃないか。

普段男性陣の少しでも「腹減った」というと冷めた反応を見せるのだがまったくゲンキンなものである。

試食してみた黒糖ドーナツ棒は、外はサックリ、中はしっとり、あっさりした甘さ、さすがの人気商品である。
が、試食品にハイエナのように群がる女性陣…実に恐ろしい…

さらに腹を満たしたところでようやくメリケンパークへ到着。
今日の天候はようやく晴れ。
暑すぎず、寒すぎずとても気持ちがいい。
最初は天気が悪く、最後になってくると徐々に回復してくるといういつもの定番なのか、はたまたようやく晴れ女の実力が発揮されてきたのか。

大将:あ〜、歩いたら小腹減ったなぁ。
まる子:え〜、あんなに食べたのに?

人のこと言えるかい!?

るむ:昨日の残りごはん、お母さんがおにぎりにしてくれたの持ってきたよ。食べる?
愛情たっぷりのるむママおにぎり。
人数分あるものを重いのにここまで持ってきてくれたるむちゃんにも感謝。

ポートタワーを抜けたところ、海を眺めながらおにぎりを食らうメンバー。
屋外のおにぎりは格別おいしい!


るむママ&るむちゃん、ありがとう!
ポートタワー

園内を見渡すと、カップル、犬の散歩、親子連れ、友だち同士の集団(含む自分たち)
皆、穏やかな秋の晴天を楽しんでいる。

さらに腹が満たされたところで、三宮駅方面に向かって歩き出す。

しかし、メリケンパークの一角にそうした風景にそぐわないような場所が。
傾いた外灯、メチャクチャに壊れたコンクリートがむき出しになった場所がある。
これはまるで…
るむ:ここだけ阪神淡路大震災が起こった当時の崩壊した様子をそのまま保存してるんだよ。

阪神淡路大震災によって被災したメリケン波止場の一部(岸壁60m)をそのままの状態で保存し、見学できるように周囲に回廊を設けてある。
今の神戸の美しい景色を見ているとすっかり忘れているが、ここでかつて大地震が起こり、がれきの山と化していた…地震の恐ろしさが実感できる場所だ。


当時の神戸港の被害状況をそのまま保存してある
神戸港震災メモリアルパーク

女子学生A:あの〜、すみません
見知らぬ女子学生に話しかけられた。
う〜ん、ナンパしてくるとは最近の女子学生は積極的だなぁ。

女子学生A:シャッターお願いできますか?
はい、そんなことだろうと思っていました。

女子学生B:私のもお願いします!
女子学生C〜E:私も〜!

合計5台のカメラ&携帯を渡された。
おいおい、撮った写真を携帯で送ればいいじゃん?とか思ったものの、若い女性に意見することもできず…

ピッキー:一足す一は?
女子学生A〜E:に〜!!


これですっかり時間をくってしまい、気づくと誰もいない!?
あわてて三宮駅へ向かって歩き出すが、前方にもまったく姿が見えない。

…なんてことだ (゚Д゚)

ヴヴヴヴヴヴヴ…
焦りを感じた時、携帯のバイブが震え出した。
ピッキー:はい、もしもし。
Pi-子隊長:後ろ、後ろ見て!


振り向くとずいぶん後方に皆の姿が見えた。
大将:崩れた波止場の横に神戸港の被災の状況の写真パネルなんかを展示しているスペースがあってそこを見ていたんだよ。

そんなスペースがあるのなら、自分も見学してみたかったが、みんな見学を終え、駅へ向かって歩き出していたので「見たい」とも言えず…(;´Д`A

途中、ルミナリエ(準備中)を見ながら、三宮駅を目指す。
神戸市役所のところで何台もの大型バスが止まり、アスリートらしき人々が降りてくるのが見えた。


″日本マラソン発祥の地″の石碑
ルミナリエ準備中

るむ:今日は神戸マラソンが開催されていたから選手かね。
神戸市役所前からスタート、阪神・淡路大震災の被害から復興した街を駆け抜け、ポートアイランド市民広場でゴール。
フルマラソン(42.195km)とクォーターマラソン(10.6km)があるそうだ。

まる子:大将は最近は大会とか出てるの?
大将:最近、大会どころか走ってねぇな。また出たいんだけど。
るむ:来年、神戸マラソン出るなら、応援しに来るよ。
大将:いや、神戸までは…。そうゆうるむちゃんこそ走ればいいじゃん。

Pi-子隊長:マラソン大会って、わざわざお金出して苦しい思いしたいという人の気持ちが理解できない。
こなつ:私も。

マラソンについてアツく(?)語っているところで市役所横に「日本マラソン発祥の地」という記念碑を発見。

日本の最初のマラソンは1909年(明治42年)3月21日、神戸の湊川埋立て地をスタートし、大阪市の西成大橋(現淀川大橋)でゴールという約32kmのコースだった。
優勝者は岡山県在郷軍人の金子長之助氏、途中わらじ(!?)の緒が切れるアクシデントがあったが、脱ぎ捨てて走り続け、タイムは2時間10分54秒。
優勝賞金300円(今の価値でいえば500〜600万円ぐらい)金時計や銀屏風などの豪華な賞品が贈られたそうだ。

西宮駅の近くまで来ると地下街に入りしばしお土産を物色。
まったく写真を撮る時間はくれないのに、お土産タイムだけはしっかりと考慮してある点に不満を感じる。(○`ε´○)
写真を撮りながら、皆がどっちに向かうのか気を配り、集中できなかったちゅうねん!
会社用のお土産を確保してしまうと、他にすることもなく、売り場の隅でやさぐれる。

店員のお姉さん:新発売のチョコレートです。試食いかがですか?(にっこり)
唯一店員さんの愛らしい笑顔に癒された次第…
ついつい、自分へのご褒美として新発売チョコを購入してしまった。(とか言ってもPi-子につまみ食いされるんだろう)

お土産購入タイムが一段落したところでお茶でもするか、ということになったが、3連休ということもあり、どこのお店も満員御礼。
結局、神戸の有名洋菓子店ケーニヒスクローネ(ドイツ語で「王冠」という意味)でスイーツを購入し、るむ宅に帰宅。
一服のコーヒーをいただきながら、スイーツタイムとなった。

ケーニヒスクローネ看板商品の「クローネ」

るむちゃん両親を交えて楽しい歓談の時を過ごしていたが、帰りの新幹線の時間が近づいてきたので、名残惜しいがるむ宅を出発することとなった。
Pi-子隊長:三宮駅で乗り換えして行くのがいいのかな?
るむ:最寄り駅からリムジンバスで行った方がいいかも。
るむパパ:いや、みんな荷物もあるしタクシーで行った方が楽だぞ。それだけ人数いるからバスで行ってもそれほど料金は変わらないと思うし。

るむパパのアドバイスの通り、近くの大通りで空のタクシーをゲットし、新神戸駅へ向かった。。
最後までお世話になったるむちゃんご両親に感謝。

6人で1台のタクシーに乗れるわけもなく、オレ、大将、マコちゃんで1台、隊長、こなつ姉さん、るむちゃん、まる姐さんで1台と男女分かれての乗車となった。

やっぱりタクシーは楽だ。
駅が見えてくるなり運転手が驚いた感じで話しかけてきた。
運転手:いや〜、今日はひどく混んどるね。1Fでいいかい?
ピッキー:2Fが新幹線なんですか?
運転手:そうなんだけどあれ見てみんさい。あれだけ車が行列していると降車するのに時間かかるよ。
ピッキー:1Fでいいです。


1Fロータリーはスムーズに到着。
タクシーの運転手さん、ありがとう。

1Fで女性陣を待ち、合流。
新幹線の時間まで余裕があったので、お茶タイム第二弾を計画するが、これだけの混雑で飲食店は満員御礼。
大きいボストンバックの人も多数。体格&装いから推定して、マラソンの選手も多数いたらしい。

交代で荷物番をしながら最後のお土産タイムとなった。
撮影時間はなかったというのに…リピート以下略。

珍しいことに今まで最低限のお土産しか買っていなかった大将が、大量のお土産を購入。
大将:今の職場はパートのオバちゃんが多いからタイヘンなんだよ。
サラリーマンの辛さである。

駅がこれだけ混雑していれば、当然帰りの新幹線も大混雑。
指定席エリアにまで立っている客がはみ出してくるとは…3連休恐るべし。

そんなことはおかまいなく男性陣&まる姐さんはビールとつまみで乾杯。
るむ:豚マン食べる?新幹線の中で食べようと思って買っておいたんだ。
最後まで気遣いいただき、ありがたい。

東京駅に到着するまで、大将はるむちゃんの豚マンから始まり、つまみ、お菓子、すべて完食!
さすがのマコちゃんも驚き、初参加のこなつ姉さんの未知の生物を見るような目つきが印象的だった。

個人的に今回の旅は過去最大級の疲労度であった。
不眠不休の車の運転で、雪と氷の道を走り続けた岩手以上の疲労感。
行程がハードだったのか、それとも体力が落ちてきたのか…(もしくは両方)

いつまでこのテンションが続くのかはわからないが、チームアドベンチャー、次の復活を夢見てしばし読者の皆様とはお別れしたいと思う。

それではごきげんよう!

(ピッキー)



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神戸北野異人館店
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かどの駄菓子店 外はサクッと、中はしっとりの「黒糖ドーナツ棒」でおなじみフジバンビの公式サイトです。
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ケーニヒスクローネ 神戸市御幸通に本社を置く1977年創業の洋菓子メーカー、ケーニヒスクローネ。
良質な材料を使用した上質な洋菓子は幅広い年齢層の方より指示されています。