"週末の天気は大荒れ"という予報は変わることなく決行日を迎えることになった。
Pi-子:限りなく降りそうな空だけど、雨も雪も降ってないよ。
ピッキー:時間の問題っぽいな。用意でき次第すぐに出よう。
大将:ふわ〜、眠い。深夜まで携帯ゲームの「麻雀」やってたから眠いな。
「ひぐらしのなく頃に」は"さわり"しかやらなかったが、そうゆうゲームはやるんか・・・
(ちなみに「麻雀」はピッキーがダウンロードしたもの)
早朝の新幹線に乗るため、前日から「世界征服秘密基地(表向きにはPi-子&ピッキー自宅)」に来ていた大将と3人、家を・・・いや、基地を出た。
まだ空は暗く、天候はわからないが雪は積もっていないようだ。
ネットで情報を見る限り首都圏で大きな交通機関の遅延はない・・・どうやら東京駅までは行けそうだ。
しかし、到着地の名古屋はすでに雪がちらついているようで、まだまだ油断はできない。
東京駅でるむさんと合流。
るむ:おはよ〜、うちの方ではすでに「みぞれ」だったよ。
るむさん宅は世界征服秘密基地から山手線をはさんで西側にある。
天気は確実に西から崩れているということか・・・
一抹の不安がよぎるが、
行けば分かるさ〜!
ということで新幹線に乗り込む。
新横浜でまる姐さんと合流する頃には、外はすっかり雪模様になっていた。
まる子:いやぁ、名古屋もすごいみたいだね。雪見酒が楽しめそ〜。
Pi-子:さすが姐さん。相変わらずの酒豪ぶりで・・・。
電車はひたすら西進(せいしん)
雪はしんしんと降り続く。
東京から名古屋まで「のぞみ」で約1時間半。
太平洋側で雪模様だというのに奇跡的に遅れることなく到着した。
Pi-子:着いたな。しかし、雪がすごいな。
るむ:うふふ、やっぱりチームアドベンチャーはこうでないとね。
Pi-子:るむさん、相変わらずのたくましさで・・・よし、記念写真だ!
女性陣3人がホームで記念写真を撮っている頃、オレと大将は改札前にいた。
ピッキー:みんな来ないよ・・・
大将:どうやら写真とってるっぽいぞ。
ピッキー:雪がひどくなる前にレンタカー借りないと。
大将:先が分からんからね。
ピッキー:こんなところで記念写真なんて撮っても雪なんて、これから「イヤ」ってぐらい見られると思うんだが。
やきもきして改札前にいると、ようやく女性陣がやってきた。
Pi-子:番号!
るむ:1!
まる子:2!
大将:3!
ピッキー:4!
Pi-子:むふふ、全員一人も脱落することなく名古屋到着したことは喜ばしい限りである。しかしこの先ますますの困難が予想される。
皆の衆、気を抜かず行くのだぞ!
まる子:アルコールもね!
第一のポイント名古屋駅の改札を通過し、まずは名古屋名物きしめんブレイクファーストだ!
「きしめんなんて、うどんを平べったくしただけでしょ?」なんて思う不埒な読者もいるかもしれないが、打ち方、切り方、形状が違うだけで食感が全然違うのだ!
うどんもきしめんも材料はどちらも小麦粉だというのに恐るべき粉モノ文化!!
食券買って待つこと約3分!
全員分のきしめんが出来上がり。
うどんより厚みが薄いせいか、抵抗無く喉に吸い込まれていく。
「コシ」がないんだよねぇ、これは好き・嫌いが分かれるポイントかな。
つゆは関東のように濃くはなく、関西ほど薄くはなく、かつおの出汁がよく出ている。
東京と大阪の中間にある名古屋という都市の立ち位置を表しているのかもしれない。
きしめんを美味しく堪能した後は余韻にひたる時間もなく、レンタカー屋へ。
今回は都合上4WDを手配できず、スタッドレスタイヤで手配したが、この雪・・・うん、不安だ。
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きしめんブレイクファースト |
雪の名古屋駅前 | | |
ピッキー:隊長、カーナビセットお願いします。
Pi-子:うむ、まずは「大滝鍾乳洞」だ。洞窟は全天候型だから雪の日も安心だな!はっはっはっ!!
いつもいつもこんな天気にしがやって・・・笑えないので発進!
明道町の交差点を左折し、名古屋高速6号線清須線に入り、清洲JCTを名神高速・一宮方面へ。
Pi-子:清洲JCTかぁ・・・清洲といえば信長だよね。
るむ:えっ、そうなの?
戦国時代のヒーロー・オブ・ヒーロー、織田信長の居城・清洲城があった場所で、戦国の世を終結させる為の天下取りの出発地点とも言えよう。
Pi-子:織田信長と徳川家康が同盟を結んだ城でもあるんだよね。(清洲同盟)
まる子&るむ&大将:へ〜!
さすが
「戦国鍋TV」で学習しているだけのことはある。
信長の後は、信忠、信雄、羽柴秀次、福島正則、松平忠吉、徳川義直など、有名な武将の居城となった。
現在は清洲公園になっている。
しばし時代劇の話で盛り上がるご一行・・・だが、清洲はスルーして、一宮JCTから東海北陸道・岐阜、高山方面に入り、北を目指す。
途中川島PAでちょいと休憩。
ここ、お食事所はもちろんのこと、入場可能なレジャーランドが隣接しており、高速を下りなくとも水族館へ行ったり、観覧車に乗ったりできるのだ。
観覧車・・・一応廻ってはいるが客の姿はない。
まぁ、この雪が降っている中、観覧車に乗るような物好きはいないようだ。
雪景色を見るのもいいのかもしれないが、我々には残念ながら時間はない。
しばしの休憩の後、さらに北上を続ける。
北上すればするほど雪がひどくなっていくかと思ったら、逆に弱まっていって、いくつかのトンネルを越えたところでほとんど止んでいた。
この辺は山が多いから、雪雲がせき止められるのだろうか。
ともかく吹雪の中、車を走らせるのは困難極まりないので、この天気が続いてほしいもんだ。
るむさんの表情がこころなしか寂しそうだが。
しかし、道路には雪が残されており、路面凍結が心配だな。
美並インターで高速を降り、大滝鍾乳洞へ到着した。
到着した頃から再び雪が降り始めたのだが、洞窟は屋根付(?)なので
無問題!(たぶん)
雪で駐車場の停止線が全然見えないが、我々以外に観光客の車もないのでいいだろう。
Pi-子:皆の衆、これから洞窟に突入するぞ、覚悟はいいな!
隊員一同:お〜!
まる子:ここって普通の観光洞よね?川口浩はいらないかな?(川口浩=ヘッドランプ)
Pi-子:甘い、甘いな、まる子隊員!大滝鍾乳洞には洞内に灯りもある普通の観光洞だが、これだけではない!
ここから数分行ったところに縄文洞という穴があり、そちらは灯りもなく、整備されていない川口浩だけが頼りだ。真の目的はそちらにあるぞ!!
るむ:それ調査済み。大滝鍾乳洞と縄文洞、セット券で買うと通常より200円もお得よ!
さすがるむさん・・・ちなみに大滝鍾乳洞の入場料は¥1,000、縄文洞の入場料は¥500だが、セット券だと2つの鍾乳洞が¥1,300で入れて¥200お得なのだ。
Pi-子:でかしたぞ、るむ隊員!よし、出陣だ!!
入場券売り場では係員のおやじさんが非常にヒマそうにしていた。
さすがにこの天気では商売あがったりだろう。
Pi-子:たのも〜、大滝鍾乳洞+縄文洞のセット券5枚をもらおうか!!
係員のおやじ:セット券?縄文洞は冬季はやっとらへんよ。
隊長の真の目的、早くも挫折!
Pi-子:・・・・・・・・・・・・・・・・・
まる子:やっぱり川口浩はいらなさそうだね。
Pi-子:待て、一般的な観光洞だからといって油断するな。敵は大滝鍾乳洞にあり!だ。
清洲を通った影響で信長化しているのか・・・いや、これは光秀のセリフか。
入場券を購入して中に入ると、鍾乳洞の入り口へはなんとケーブルカーでGO!
手作り感のある木製の小屋のようなケーブルカー。
我々以外のお客がいないので貸切状態だ。(^_^)v
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ケーブルカー乗り場 | 木造のケーブルカー(レトロバージョン) |
洞窟の入り口で全員川口浩を装着。
照明のある観光鍾乳洞にはやや過剰装備だったが、意外にも写真撮影の照明として役に立った。
通路を進み最初に出迎えるのが「竜王洞」
"竜が下方に向かっているように見える"と書いてあったけど・・・見える?
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竜王洞 | 天上界 |
さらに進むと「天上界」
足元には石筍(せきじゅん/上から落ちるしずくに含まれている石灰分が沈殿して固まった竹の子状の岩石。)、天井からはつらら石
(上から落ちるしずくが下に落ちきらず、天井からぶらさがってつらら状になっている白い鍾乳石)、石筍とつらら石がつながった石柱、
いろいろな種類の鍾乳石が集まっている。
そして洞内最深部には、大滝鍾乳洞のシンボル「神秘の大滝」が姿を現す。
落差30mの地底滝は日本最大級と言われている。
ここは大広間になっており、その神秘性に感動した台湾の彫刻家が5カ月かけて彫った不動尊が壁に刻まれている。
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神秘の大滝 わかりにくいけど滝が流れている | 不動尊像 コントなら後ろから殴られそうだ |
他にも「栗のいが」「象牙の林」「デコレーションケーキ」「ピザの斜塔」など、その名の通り!と思うものから、そうは見えないよ、と思うものまで多彩な形をした鍾乳石が楽しめるのだ。
象牙の林 |
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| 栗のイガ |
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ケーブルカーと出口 |
サンゴの乳房? | | |
Pi-子:こっちのは「サンゴの乳房」だって。
っていうより、ただのつらら石な気がするが。
大将:どれどれ・・・垂れ下がり具合から、サンゴっていうより婆さんの乳房だな、こりゃ。
まる子:セクハラ、セクハラ!
公開している700mの鑑賞コースを
1時間ぐらいかけてたっぷり鍾乳洞を満喫したのだった。(通常所要時間約30分)
入口と出口は別の場所で、帰りはケーブルカーには乗れない。
ケーブルカーを見下ろしながら、山道を下りていく。
森林浴も楽しめるお得な鍾乳洞といえよう。
ピッキー:次の目的地は「五箇山」か?
Pi-子:いや、途中に「阿弥陀ヶ滝」があって、そこにも行きたいんだよね。"日本の滝百選"にも選ばれていて、
滝の後ろの洞窟から滝の裏側が見ることができるんだって。
なんだ、また洞窟か。
渋滞にもあわず、1時間ぐらいで阿弥陀ヶ滝付近まで到着・・・したのだが・・・
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景色はよいのだが、滝はどこ? |
ピッキー:う〜ん・・・
Pi-子:どうした?
ピッキー:カーナビ見ると、ここから先、細い道があるようなんだけど、見つからないんだよね。
大将:車が入れないような道なんじゃねぇの?
ピッキー:だとしたら、この辺に駐車場もありそうなもんだけど・・・ないんだよな。
Pi-子:事前に入手している情報によるとけっこう近くまで車で行けるみたいだよ。
るむ:もう少し先に進んでみたら?
ひたすら山道を進んでいくとスキー場のようなものが見えてきた。
Pi-子:あ、ここまで来ると行き過ぎだ。
まる子:道間違えた?
ピッキー:間違えるような分岐もなかったけどな。
Uターンできるぐらいの広い場所があったので、そこから引き返す。
ピッキー:やっぱりさっきの道が怪しいんだよな。道がなかったと思ったけど、雪に埋もれていたような・・・
Pi-子:冬は行けないのかな?
とかなんとか言っていたら「ハートピア四季・阿弥陀ヶ滝駐車場」という案内板が見えてきた。
まる子:"阿弥陀ヶ滝駐車場"だって。
ピッキー:入ってみるか。
駐車場に車を停めて、まわりを見てみると"阿弥陀ヶ滝まで約900m"と書かれた案内標識が見つかった。
900m・・・約1kmか、けっこうあるな。
しかし、その先の道は完全に雪で覆われている・・・行けるのか?
Pi-子:完全に道がなくなってるけど・・・あ、雪の上歩けないこともないかな。
るむ:せっかく来たんだし、行けるところまで行ってみようか。
いかん、イノシシコンビがまた暴走しそうだ。
ああ、めくるめく竜神大吊り橋のメモリー(
茨城・福島編参照)
あの時W回転扉Wなんか見に行ったのもこの2人が原因だったような・・・
駐車場の中にはレストランがあり、ちらっと店内に人影が見えた。
ピッキー:大将、滝まで行けるかどうか、お店の人に聞いてくれ。
大将:あー、分かった。
とっさの判断で一番後方を歩いていた大将に情報収集へ行ってもらうことにした。
この間にもイノシシーズ(Pi-子&るむ)はどんどん進んでいく・・・
大将:ダメだってよ。「こんな靴で行くんですか?(普通の運動靴)
」って言われたよ。
隊長&るむさんに大声で引き返すように伝える。
冬季の阿弥陀ヶ滝はスノシューかかんじきでもないと行けないようだ。
さらに、途中には急斜面もあるそうで、ちゃんとした装備と注意が必要だ。
道なき道 |
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| 残念! |
装備がない我々は勇気ある撤退をすることにした。
しかし食堂が営業していて、従業員がいて本当によかった。
(補足:「ハートピア四季」には宿泊施設もあり、近くにスキー場もあるので冬季も営業しているようです。by Pi-子)
(ピッキー)
(お役立ちリンク) |
オアシスパーク |
一般道路からも高速道路からも入れるレジャーランドオアシスパーク。 岐阜県 三重県 愛知県の特産品が堪能できます。 |
大滝鍾乳洞 |
大滝鍾乳洞は郡上八幡の街並から車で15分ほどのある鍾乳洞。洞内には高さ30メートルの大滝をはじめ、下水が作り出
したさまさまな鍾乳石の造形がみられます。こちらのサイトから割引券をゲットできます。 |
ハートピア四季 |
ありがとうございました。助かりました。阿弥陀ヶ滝近くのペンション。スキー場も近くにあります。 |