宗谷岬〜厳冬の日本最北端〜


吹雪の宗谷岬

今日は羽田空港11:10の集合なので比較的朝はのんびり。
我々の場合値段優先で予定を組むので、早朝&深夜の出発も珍しくないのだが、東京(羽田)〜 稚内の飛行機は
♪一日一本 三日で三本 (byチーター調で)
なので、格安ツアーだからといって人があまり搭乗しない時間帯になる、ということはなかったのだ。(^_^)v

東京の天候は晴天。
しかし、チェックインの時に「現地の天候次第では稚内空港ではなく、近隣の旭川空港か千歳空港に到着することもある」という説明をされる。
そりゃ、そうだろな、2月の北海道(しかも稚内)。ここから約1000キロ離れた距離を北上したときの天候を保障するものは何もない。
行けない帰れない事態も十分アリエール。
天候不良の場合は旭川か千歳か・・・近隣とは言っていいものかな。やっぱり北海道はでっかいどう!
もしそうなったら、稚内まで移動するにも一苦労だろうなぁ・・・ま、それも旅好きにはそれもひとつのドラマといことになろう。
結構リスキーなのだが、脳天気なわれらである。

搭乗手続きを全てすませ、時間が少々遅れたが出発ゲートが開いた。
いざ作戦番号穴(ANA)571瓶(便)に乗り目的地へワープ!!




稚内空港ではゴマちゃんがお出迎え
機中もいたっておだやか。
好天にも恵まれ乱気流に揺らされるわけでもなくいたって順調なり。

そしてついに到着、稚内空港!
今回は預けた荷物がなく、それぞれ手荷物1個だったので、さっさとロビーに出る。
ここで現地係員さんを見つけ、受付を済ませる(つーか名前の確認くらいだが)

現地係員さん:全員揃うまで、そちらに用意してありますコーヒーを飲んでお待ちください。
ウエルカムコーヒーをもらった。
 (byドラクエ調で)
いきなり空港着いていきなりコーヒーというのも珍しいパターンだ。

しばらくして全員集合したので、バスまで移動。
空港の中から見ると天気はピーカン
しかし油断は禁物。
一見平穏でも一歩でも外に出れば凍てつく寒さが容赦なく襲ってくるだろう! (((>_<)))

意を決して恐る恐る外にでる!!そして!!凍てつく寒さとはまさにこのこと!!!



・・・じゃねええ!!!!

なんかすごく普通の寒さ!
・・・普通の寒さっていうのもよくわからんが、気温で言うと0度くらいか?
まあ、寒さの感覚も人によりけりだが、自分が想像してたよりは寒くないということっすね
わかりやすく言うとPi-子の駄洒落のほうがまだ寒いというくらいのレベルです。(分かんねーよっ! by Pi-子)

でもこれじゃつまらんやんか?!
ドラマにならんやんか

・・・ま、天気のことは文句言うても仕方ない

ツアーは全員で約20名ほど。確かに催行に微(以下略)
各旅行社よせ集めツアーのようで、プランもまちまち、さきほどのウエルカムコーヒーもある人とない人といたようである。



空港からまずは宗谷岬へ!

いきなりのメインイベント日本最北端へ!
地図で見てもさほど遠くない。

バスガイドさん:みなさん、こんにちは。ようこそ、日本の最北端の地、稚内へ!
愛想のいいバスガイドさんだ。(愛想の悪いバスガイドさんってちょっとヤだ by Pi-子)
バスガイドさん:今日は珍しくいい天気ですね〜。昨日は悪天候で飛行機が着陸できず、昨日到着したお客様は 旭川からバスで来たんですよ。バスだと5時間がかかるので、たいへんだったみたいですよ。
それは嫌だな。
バスガイドさん:今は本当にいい天気なんですけど、なにぶんここの天気は変わりやすいので、みなさんも 外出する時には気をつけてください。

確かに旅行の天気ってのは重要だからな。ここで「晴れ運」を使い果たした・・・ということにならなければいいのだが・・・。

宗谷湾を右手に見ながらオホーツクラインを北上、30分ほどで最初の目的地、宗谷岬が見えてくる・・・はずなのだが、なぜかここで大自然が我々に牙をむいた。
「天気が変わりやすい」という話をしていたら、それに反応したかのように「雪がちらついてきたなぁ」なんて思ってるうちに、いきなり猛吹雪なり、前が見えなくなったのだ。

吹雪 お分かりいただけるでしょうか?

これこそ最北端の洗礼!! 自然のいきな計らいに感謝!



・・・するわけねぇーだろが!!!


でもなんかやっぱりちょっと感謝しつつ(ちょっと複雑)バスを降りる。

むひょ〜 寒い!痛い!前向けない!!

やっぱり、ここの目玉は宗谷岬の「日本最北端」の石碑。
皆は最北端の碑とその横にたっている樺太探検で有名な間宮林蔵の像に人気集中。
我々はあえて日本最北端の売店からチャンレンジしてみることにする。

バスガイドさんの説明では日本最北端の売店の奥には「流氷館」なるものが存在しているらしい・・・。
土産は旅の最後に買うとして(寒い中営業している売店のスタッフの皆様ごめんなさい)奥の流氷館(無料)に直行!

まず我々を迎えたのは、なんと!20年以上前のものと思われる壊れたジュークボックス!!
デビュー間もないと思われる五木ひろしが凛々しい!

この意外な出迎えは寒さも忘れるほどの興奮と感動でありました。(T_T)


流氷とペンギンとピッキー
壊れたジュークボックス
(クリックでヤング五木ひろし拡大)

ヤング五木ひろしのとなりに・・・ぶっちゃけ大きな冷凍庫がある。まさに肉屋さんとかスーパーとかにあるよう業務用冷凍庫。
室内は−10度に保たれており、そこで流氷の体験ができるということだ。
このくそ寒い中、さらに寒い所に入ろうとする我々の熱きスピリッツに、この文章書いてる今でも涙を禁じえない。(ノ_・、)

中に入ればほのかな潮の香りとともに大きな流氷がところせましと展示されている。
オホーツクの海から流れてきた流氷・・・感動すべき対面だが、言われなきゃ所詮は氷の塊というほど見た目平凡なもので 一歩間違えばこの寒い中さらに氷を見に冷凍庫に入るという、物好きを通り越した狂気の沙汰ともいえる行為であることは間違いない。

さすがに展示する側もこれではまずいと思ったのか知らないが、ペンギン、アザラシ、キタキツネの剥製が一緒に飾られている。
それに混じりなぜかサンマやいわしのような庶民的な魚が氷の上に無造作に置いてある(展示されている?)

これは何かのメッセージなんだろうか?
この氷の世界にあえて生活観を出そうとしたのか?
気になって夜も眠れないところだ。(ー.ー")
アザラシやキタキツネなんていう大物に混じり魚もこころなしか気恥ずかしい面持ちだ。

まあ贅沢をいわせていただけばこの猛吹雪の中、野生の流氷(?)や存命の北の動物に会いたかったのだが叶わず・・・至極残念である。

売店の外へ出ると・・・むひょ〜、やっぱり寒い!
今の気温はー3度くらいだが、とにかく風が強くので体感温度は確実にー10度くらい・・・だろうか?
以前の北欧より寒く感じたくらいだ。("スウェーデン編"をご参照ください。)

集合時間がせまってきていたので、早足で"日本最北端の石碑"と"間宮林蔵像"を見物&撮影。


「宗谷岬」の歌碑
サハリン(樺太)島探検で有名な間宮林蔵の像

ピッキー:あそこの半分雪に埋もれている岩、何だと思う?
Pi-子:さぁ?岩じゃないの?

ただの岩かもしれないが、間宮林蔵の像を前にしたせいか、俺の探検家魂に火がついてしまった。調査せねば!
ざくざくざく・・・足をすっぽり覆うぐらい積もっている雪を掻き分けながら進む、進む・・・そしてなぜかPi-子までついてくる。

やっとのこと岩まで到着。
ピッキー:楽譜みたいだな、何かの歌?
視界を阻む強風&半分雪に埋まっていたのでよくわからん。
Pi-子:とりあえず写真撮っておく。あ、もう集合時間だよ。

バスは目と鼻の先にあり、雪がなければダッシュで数秒すれば行けるものの、この積雪と強風の中ではムリというものだ。
ざくざくざく・・・再び雪を掻き分けながら戻る。

つづく

(ピッキー)

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