野寒布(ノシャップ)岬と南極ハイランド
〜童心に帰る日〜
南極ハイランド(稚内空港公園内)
二日目。
まずはホテルのバイキングの朝食
Pi-子:昨日の夕食もおいしかったけど、朝食もなかなか。
ピッキー:やっぱり北海道は食べ物がおいしいね。
Pi-子:牛乳もおいしいよ、普段買ってるのと全然違う。騙されたと思って飲んでみなよ。
ピッキー:
(←牛乳嫌い)
・・・じゃあPi-子は騙されたら納豆食べるんだな
Pi-子:
(←納豆嫌い)
・・・騙されない!
バイキングだから食べ放題だし〜、おいしいし〜・・・とかなり腹いっぱい食らう。
後でちょっと後悔することになるとは、この時はまだ知らない。
今日は、まず、野寒布(ノシャップ)岬へ。
バスガイドさん:ノシャップ岬はアイヌ語でノッ・シャムといい、岬が突き出た所と波の砕ける場所という意味です。 たまに「納沙布(ノサップ)岬」と間違えられている方がいらっしゃいますが、ノサップ岬は根室、稚内にあるのはノシャップ岬です。
すごく紛らわし〜 (^_^;
バスガイドさん:ノシャップ岬には水族館もあります。クリオネの飼育されている珍しい水族館ですが・・・今、9時半だから・・・ まだ営業時間には早いですね。営業時間は10:00からなんですけど、観光バスが来たらきまぐれで開けてくれるので、開いてたら 入ってみてください。15分ぐらいで一回りできますから。
クリオネ、見てみたいな〜。
まもなくノシャップ岬に到着。
一歩バスの外に出ると・・・
むひょ〜 強風で寒い!目が開かない!!
雪が降っていないだけましだが、非常に寒風ふきすさび
演歌の花道気分
。
昨日と同じパターンで人の流れは"ノシャップ岬"と書かれた立て札とイルカのモニュメントがある公園へ流れていくので、我々は水族館から征服といくか・・・ と思ったのだが・・・残念!!観光バスで来たのに開けてくれないみたいだ。
バスガイドさん:あっ、樺太(サハリン)が見えますよ。
よ〜く見ると海の向こうにかすかに氷の塊のようなものを確認することができた。
バスガイドさん:この時期は悪い天気が多いのでなかなか見れないんですよ。皆さん、運がいいですね。
しかも、今日は晴れというより曇りだったので実に幸運なのだろう。
日本国内から肉眼で異国をみる機会もそうなかろう。
サハリンを横目で見つつ、水族館が横目で見ると・・・あれ?今、人が入っていたような気がする。
Pi-子:あれ?水族館、開いてるんじゃない?
Pi-子も気づいたようだ。
ぐるっと回るとしっかり営業中だった。
入り口間違えてたんだな。
おばちゃんA:あら、水族館開いているじゃない。入りましょ!
おばちゃんB:でも時間がないわよ。集合時間まであと10分。
Pi-子:本当、時間足りないですよね。私たちもどうしようか迷ってるんですよ。
おばちゃんA:私、ちょっとバスガイドさんにあと5分延ばしてもらうように言ってくるわ。
おばちゃん、交渉に成功。5分延びてあと15分になった。
ありがとうおばちゃん!
ゴマフアザラシ
ちょっと分かりにくいけどクリオネ
おばちゃんのおかげであざらしやらクリオネやらが見物できたが、我々はノシャップ岬へ行っていなかったので、小走りでノシャップ岬 とイルカのモニュメントを見て、写真を撮り、また小走りでバスに戻る。
まったくあわただしい!
中には寒いし、雪の中そんなにいられないと早々バスの中に入ってしまう人もいるから、一概に自由時間が短いとも言えないのだが・・・非常に疲れた。
こちらは雪の中を走り回っているのだから、寒いけど暑い。
イルカのモニュメント(恵山泊漁港公園)
野寒布(ノシャップ)岬
次は南極ハイランドに向かう
バスガイドさん:次に向かいます南極ハイランドは稚内空港公園の中にありまして、冬の間だけ開かれています。 スノーモビルや歩くスキー、犬ぞりなどが楽しめる・・・
ピッキー:おもしろそう!
o(^_^)o
Pi-子:スウェーデンで犬ぞり体験できなかったから、ここでリベンジだねっ!
バスガイドさん:楽しめるはずなのですが・・・今日は年に一度の「犬ぞり大会」が開催されているので、遊べるのは チュービングだけですね。
がっかり・・・でもチュービングって何?
バスガイドさん:チュービングというのはタイヤのチューブに乗って雪の滑り台を滑り降りる遊びです。 夏にプールで浮き輪に乗って滑り台を降りる、というのがよくありますが、あれを雪の上でやるだけの違いです。
それはそれでおもしろそう。
バスガイドさん:チュービング以外の遊びはできませんが、犬ぞり大会が開かれているので特別に仮設テントを作って 中では模擬店が出ていまして、宗谷黒牛のハンバーグやシチュー(もちろん有料)が食べられると思います。
それはそれでおいしそう。
ちなみに「南極ハイランド」という名前の由来は昔ヒットした映画「南極物語」の主人公(?)である犬のタロ・ジロの故郷が稚内であることと、 ここで映画を撮影したから・・・ということだった。
そうか、南極ロケしたんじゃなかったんだな・・・。
ガイドさんの説明が一通り終わった頃、南極ハイランドに到着。
皆さんはバスを降りると犬ぞり大会のレース会場を見に向かったようだが、我々はここでも人の流れに逆らい、チュービングコースへ直行!
チュービングコースで遊んでいるのは、子供と子供と子供と子供
「大きい」と思ってもどう見ても中学生ぐらい・・・
大人も童心に帰って遊ぼうではないか!?
まずはタイヤチューブを持って上に向かう。
初心者コース(直線・距離が短い)と上級者コース(蛇行・距離がちょっと長い)と2コースあったので、
大人の我々は迷わず上級者コースへ
。
上からコースを見るとけっこう急だし、スピードも出るのでちょっと怖い気がするが、やってみると・・・
楽しい!(^_^)v
2回目は「2つのチューブを連結して2人で滑ることも可能」と言われたので、連結に挑戦!
重量が重くなることによって、ますますスピードアップするので、これまた
楽しい!(^_^)v o(^o^)/
"スキージャンプ・ペア"
さながらってところか!?
チュービングをやって冷えたのでちょっと暖がとりたくなったので仮設テントへ移動。
チュービングは楽しいなぁ〜♪
犬ぞり大会のポスター
「南極物語」主演のタロとジロです
中に入ると模擬店がずらり。テントの中だからちょっと狭く感じる。
普通に缶ジュース、フランクフルトなどあるが、観光客向けに北海道限定のお菓子、犬ぞり大会グッズ(デザインが格好よかったけど、値段が高かったので買わなかった)、 宗谷黒牛のハンバーグ、牛丼のお店があった。
ここはやっぱり宗谷黒牛!
Pi-子はハンバーグ、俺は牛丼をオーダーし、食すが・・・
Pi-子:おいしい?
ピッキー:うまいはうまいのだが・・・お腹がすいていない
Pi-子:実は私もまだお腹がいっぱいで・・・もう少しお腹にスペースがある時に食べたかった。
こんなことなら朝を軽めにしておくべきだった。
しかしながら我々はいつでも宗谷黒牛にリベンジできるように
北の黒牛ハンバーグ
(お土産用箱入り@¥840)を購入。
そうだ、今日のメインイベントである犬ぞり大会を見るのを忘れていた!
ということを思い出し、集合時間が迫っていたが、最後に人目だけでも犬たちの勇姿を見に行くことにする。
100m走みたいなもんかと思っていたら、池の周り(といっても氷と雪で覆われていてよく分からん)10kmぐらい(?)をぐるっと一回りするらしく、 2組ほど犬ぞりの出発を見送り、残念ながらゴールを見ることはできなかった。
またも小走りでバスにカエル。
まったくもって忙しいっちゅうねん(^_^;
その後、稚内駅稚裏側にある「北市場」に到着。
ここで土産購入と昼食の時間ということらしい。
活カニ、利尻昆布、鮭、ホタテなど新鮮な魚介類、他にも珍味などのみやげ物屋さんが充実!!
そういえば今回の我々のツアーには「市場にてたらば蟹の足一本試食」がついていたはずだ。
さっそく試食場所へ行ってたらば蟹の足一本を試食。
まいう〜・・・なんだけど、朝食をたらふく詰め込んだ腹にさっきは牛丼を詰めたところだ。
悲しいけれど「まいう〜度」半分。
ここではお土産を買う時間+昼食時間という長めの自由時間だったが、食事する気になれず、土産を買った後は稚内を名残惜しむかのように散策することにした。
幸い、だんだん太陽が出てきて暖かくなってきていた。
「北市場」にてカニのヨン様!?
稚内港
昨日の夜に行った駅周辺を一回りした後、稚内港のほうまで足を伸ばしてみた。
港はカチカチに凍っていてとてもじゃないけど船なんか出せる状況じゃない。
この時、港を覆っているのは流氷かと思ったのだが、後でバスガイドさんに聞いたら流氷ではなく、凍った氷の上に雪が積もっているものなんだとか。
集合時間の5分前ぐらいにバスへ戻ったら、まだ半分ぐらいしか戻ってきていなかった。
今回の旅行で最後もしくは最後の方にならなかったのはこれが最初で最後だったな。(^_^;
バスガイドさん:これから空港へ向かいます。皆さん、日本最北端の地はいかがでしたか?この時期にしては珍しく 2日間とも晴天に恵まれて、皆さんラッキーでした。2日間ずっと吹雪いている・・・なんてこともあるんですよ。
確かに、今回吹雪いていたのは宗谷岬だけでした。
いよいよお別れの稚内空港に到着。
土産は「北市場」で買っていたので出発まで時間が余っていたので、空港の展望室に向かう。
展望室からの眺めは
サイコーです!
ここでは稚内市内をはじめ、宗谷岬方面、ノシャップ方面を一度に見ることができます。
そして、朝よりはっきりと樺太(サハリン)の姿が確認できた。
さらに望遠鏡での確認をこころみる
プロジェクトX
「樺太人を確認しよう」
である
♪かぜのなかのす〜ばる〜
ここから田口トモロヲ風
望遠鏡を見てみると、いまどき良心的な50円という価格設定だった。
しかし問題は金額ではなく50円玉専用の望遠鏡だということ。
小銭の中には100円玉、10円玉、1円玉しかない。Pi-子も持っていなかった。
ピッキーは考えに考え抜いた。そして出した結論は
「そうだ ジュースを買って50円玉を作ればいい」
自動販売機はすぐ横にある。喜び勇んで飲みたくも無いジュースを買った。
おつりを見て俺は驚愕した・・・・・・
全部10円玉だった・・・
財布だけが重くなった・・・
「樺太人を確認しよう」計画の失敗。失意のうちに飛行機に乗り込んだ。
離陸する飛行機。稚内空港がどんどん小さくなっていく。
そして稚内の街が見えなくなった頃、横を見ると利尻富士がくっきり見えた。
「樺太人は見れなかったが、最後に利尻富士が見えた。それだけでもいいじゃないか」
ピッキーはそう思った。
♪へぇっどら〜いい てぇぇ〜るらあい (T_T)
サハリン(樺太)樺太人はいずこ?
最後に顔を出した利尻富士
今回の旅で感じたことはともかく時間が厳しかった。
まあ、北海道1泊しかも飛行機が一便しかないということを考えれば濃密で効率のよい旅立ったのは間違いない。
個人的にああしたいこうしたいはあるだろうけど、時間・予算が限られた物好きな旅人には今回のプランはお勧めと言える
これが夏だったらどうだったかな。
本州よりさわやかで過ごしやすいと思うし、今回積雪の為に行けなかった所もいけるようになる。
確実に観光スポットは増えるので、もう1、2泊は欲しいところだ。
しかし、やっぱり北国の醍醐味は何と言っても冬に尽きる。
みなさまも真冬の日本最北端を試してみてはいかがだろうか。
(ピッキー)
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