ある朝、しずるからこんな怪しいメールが届いた。

おはよー 今朝、取手駅で マニアなツアーパンフ見つけたので お知らせ致します。
ツアー名 「陰陽伝説をたどる筑波山 開運御利益ハイキング」
参加費無料 往復バス 食事 ケーブルカー 入浴(?) 料金は自腹だって 書いてある。
出発は 土浦駅9時頃。
私は 仕事だけど いってきたらー(^^ゞ謎ときもあるらしー
いやはや、マニアな香りがして楽しいよ わはは いかが?!
でもPi-子の思ってるような 人を穴につきおとすような 呪いは ないぜよん(^^ゞ
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をいっ、最後の1行は何だ!
怪しい、すごく怪しい・・・しかし
何か楽しそうだ (*^o^*)
さっそくいつものメンバー(こなつ・nogi・ねじき)を誘ってみるが・・・

当日、土浦駅。
ねじき:おはよ〜。Pi-子さん、遅いよ。
ううっ、ねじきに
「遅い」って言われるなんて・・・
Pi-子:どうしたの、ねじき。やけに早いじゃんっ。
ああ、ダメだ。これは雨が降る。
ねじき:Pi-子さんが「8:07土浦到着の電車に乗ってね。」って言ったんじゃん
Pi-子:その後、「8:42着っていうのがあったからこれに変更ね」ってメール出したじゃん、ほら。
(携帯のメールを見せる・・・が)
あ、このメール"X(ばってん)"がついてる。・・・メール届かなかったんだね、ごめん、ごめん。
ねじき:ひで〜〜〜 (ToT)
Pi-子:あ、ほら、でも「早起きは三文の徳」って言うし、今日は「開運御利益ハイキング」
だし、いいことあるかもしれないよ〜 (^o^;)
ねじき:・・・・・・・・・・・・・・・・・
Pi-子:あっちで受付始まってるよ。行こう。
しずるは今日は仕事、こなつちゃんとnogiは用事があって不参加。
今回はPi-子とねじきのみの参加となりました。
何かをごまかすかのように受付を済ませると、土浦駅からバスで筑波山へ。
筑波山に到着。
筑波山観光案内所で地図を配られ、スタート。

筑波山温泉街(お土産屋街)を通り、最初は筑波山神社へ。
(陰陽伝説壱)商売繁盛の和と気 筑波山神社とガマ御輿
江戸時代、筑波山は江戸鬼門封じの要とされ、幕府の直轄領として、大切に保護されていました。
また、筑波山に登れば、不思議な和と気のパワーが、開運御利益が得られると信じた人々が全国から押し寄せました。
人が集う所には物や情報も集められる。筑波山で誕生し、めざましい成功をおさめたビジネスに有名な「ガマの油」があります。
(ガマの油」についてはまた後で)
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ちゃり〜ん、がらん、がらん
筑波神社で一応、登山(ハイキング?)の無事を祈りる。
といっても本当に一応、だって877mでそれほど高い山じゃないし、なんつったって、
ハイキングだし。遭難するわけじゃないから〜。
・・・と、この時はそう思っていた。
神社の脇から山へ通じる道がある。
小さな鳥居をくぐり、登山道へ。
本日晴天なり・・・いや、晴天すぎるぞっ、
こなつがいなくて、Pi-子がいるのにっ!
というぐらいの晴れ。
山に入った所では「日陰が気持ちいいや〜」という程度だったんだけど・・・
ねじき:はぁ、はぁ・・・けっこう急なんだね。もう疲れてきちゃった。
Pi-子:はぁ、はぁ・・・そうだね勾配はきついね。でも、まだ序の口の「じょ」というところまでも行ってないんだぞ、ねじき!
ねじき:はぁ〜、疲れた〜・・・m(_ _m;)))〜
Pi-子:・・・あのさ、もうちょっとキリキリ歩けない?
ねじきを後ろから押しながら(どつきながら)歩くPi-子。

やっと2番目の陰陽ポイント(?)白蛇弁天に到着。
(陰陽伝説弐)福徳金運の知と気 白蛇弁天
この神社は水と竜を鎮める神様、高淤加美神(たかおかみのかみ)が祀られているのですが、白蛇弁天と呼ばれているのは、
ここで白い蛇が目撃され、それを見た人の金運がアップしたのだということから、だと言われています。
さらには縁起物として白蛇=弁天様の使いとされ、それらを合わせて白蛇弁天となりました。
ちなみに風水では白い動物は白神として神聖視されています。なかでも白蛇は特別偉大な守り神です。
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係員のおじさん:ここからが厳しくなっていくんだけど・・・大丈夫?
Pi-子:え?・・・ああ、そうなんですか?大丈夫・・・だと思いますけど
おじさんはPi-子ではなく、ねじきの方を見ていた。
ねじき:え〜〜〜〜〜〜・・・(×_×;)
係員のおじさん:今日は暑いし、水飲みながらゆっくり行きなよ。途中にお茶屋さんがあるからそこで休んでもいいし。
ねじき:・・・お茶屋さんがあるんですか?(ちょっぴり回復)
さすがはねじき、食べ物とかお茶とか聞くと少しは気合が入るらしい。
白蛇弁天で小休憩をとってから出発。
係員のおじさんの言ったとおりで、白蛇弁天を過ぎてからはそれまでの整備された登山道から完全な岩山になってきた。
Pi-子:いやぁ、ハイキングっつーか、登山になってきたような・・・
ねじき:はぁ、はぁ、はぁ・・・Pi-子さん、先行ってていいよ。おじさんが言ってたお茶屋さんで待ち合わせしようよ。
Pi-子:そう?じゃあ、そうしようか。
そろそろ、ねじきをどつき疲れてきたのよね〜。お言葉に甘えて先に行かせてもらいましょう。
すた、すた、すた、すた、すた
Pi-子は順調に歩いていたのだが・・・前が渋滞だ。
原因はファミリー。2,3家族(親戚とか仲良しグループとか)が一緒に来ているみたいなんだけど、子供数人がぐずりだしたようだ。
子供:わ〜っ、やだやだ〜、もう歩けない〜っ
一人の子が大泣き。
周りの子供は一緒になってグズりだす子、きょとんとしてみている子、様々だ。
小学校中〜高学年ぐらいの子だとさすがに小さい子をなだめたりしている。
お母さん:あ、すみません。先に行ってください。
私もちょっと休みたかったし、見ていて面白かったから、別に道を空けてくれなくてもよかったんですけど・・・。
しかしながら、素直に追い越させてもらいましょう。
さっきの"困ったちゃん"をお父さんが抱え、歩きだした。
登るのだってたいへんなのに、負荷(子供)つきじゃ、キツいだろうな〜。
再び すた、すた、すた・・・
途中、水が湧き出ている所などあったけど、飲んだり顔を洗ったりできるような水量ではなかったので、ちょっと指を触れてみる。
それでも気持ちいい。

しばらく行くと、小屋のようなものが見えてきた。
白蛇弁天のところでおじさんが言っていたお茶屋さんに到着したんだ。
ちょうと下界(?)から持ってきた水がなくなってきたんだ。ここで水を補給して一休みしよう。
Pi-子:すみません、このミネラルウォーターを…
某メーカーのペットボトル入りミネラルウォーター(500ml)を購入しようと値段を見ると…
お店のおじさん:はい、200円になります。
あ、やっぱり
山の上価格だ
しかし、ほかにお店などあるわけもなく1本200円のミネラルウォーターを購入。
街中なら130円ぐらいかな。ここまで持ってきているという手間賃込みだからしようがないか。
しっかし、今まで生ぬるくなった水を飲みながらきたので
冷たい水は気持ちいい〜〜
文句言っても、お金払って手に入れることができるのは、まだ幸せ。
クールダウンしてきたので、ねじきを待つ間、人間ウォッチなどしてみる。
一番元気なのは、やはり
大学生ぐらいの男の子たち(大学生のことを男の子と言ってしまうところに自分のおばさん臭さを感じる)。
「まだまだ体力あり余り」状態で仲間と悪ふざけなんかしている。
ああ、彼らはきっと"開運御利益ハイキング"の参加ではないだろうな…。
案の定、ちょっと休むとすぐに出発して行った。
次に元気なのが
60代〜のお父さん&お母さん世代。
最近ウォーキングなんか流行ってるから、日ごろの鍛えている世代なんだろうな…でも、
40代ぐらいよりも元気そうなんだが…。
その次は前述の60代〜よりちょっと若くなった
40代〜50代のおじさん&おばさん。
このぐらいの人たちは会社で忙しかったり、家事&パートなんかで忙しかったりして、ウォーキングで日ごろの鍛錬をする余裕はないのかもしれない。
(もちろん個人差もありますが。)
次、
ファミリー…うわっ、"困ったちゃん"のお父さん、
子供抱えて来たよ!
彼らを見たのって白蛇弁天を過ぎてちょっと行ったところだったから
…あれからずっと子供抱っこしてきたのかね…
お父さんの顔は真っ赤でした。いやいや、お疲れ様です。
前述のお父さん以外のお父さん&お母さんもひどくお疲れ顔。
小さな子供はみんなドロドロ…いやぁ、たいへんだったんだろうなぁ、親も子も。
小学校中学年〜高学年の子になると根性のある子とない子に分かれるようで…
自分の子供が根性のない子なら山には来ない方がよろしいでしょう。(^_^;)
ファミリー(含子供)よりもっとヘロヘロになってたどり着いたのは、
今時の若い娘さんたち。
サンダル履き&ショートパンツとめちゃめちゃ軽装なんて娘さんもいらっしゃって、ここに来る間、歩きにくい岩山&虫と闘ってきたことだろう。
パンフレットに「ハイキング」と書いてあったから、なのかもしれませんが…。
そして、かな〜り、後に来たのは
ゾンビ。
これは体力がなさそうだ…と思ったら、
ねじきだった。
Pi-子:遅いよ〜、遅すぎて遭難してんじゃないかと思ったよ。
ねじき:そんなこと言ったって、途中で貧血起こして倒れそうになっちゃったんだもん!p(>o<)q
Pi-子:貧血〜!?
ねじき:すぐ後ろを係りの人がついてきてくれてたんだけど、何て言われたと思う?
Pi-子:さぁ?
ねじき:「ここで倒れないでね、倒れても救急車とか来れないから」だって。
ああ、なんて
ハートウォーミングなお話…(^_^;)
ねじき:あ〜、汗でTシャツの色変わちゃった。こんなに運動したの3年ぶり。
…ねじきの一番の問題は
運動不足にあるのではないか、とPi-子は思った。
(つづく)