しあわせさん こんぴらさん



最終日。
今回の旅行ですっかり習慣化してしまったが、朝目が覚めると最初に天気予報をチェックする。
TVをつけても天気予報をやっていなかったので、携帯でチェック!

台風15号は沖縄付近を迷走している間に太平洋高気圧の張り出しが弱まったため、進路を東よりに変えて北上し、次第に速度を速めながら九州の南の海上を進む見込みです。 その後、西日本から東日本の太平洋側にかなり接近する恐れがあります。
台風本体に近い沖縄だけでなく、九州、四国、中国、近畿では大雨による土砂災害、河川氾濫、浸水に警戒してください。
また、台風の北東側は竜巻が多く起こりやすいエリアに当たります。
竜巻やダウンバーストなど激しい突風や、落雷にも注意してください。

エラい天気だということは分かった…
しかし、これ、隊員たちに知られたら何と言われることやら…なので、このことは黙っていよう。

朝食を終え、各自チェックアウトを済まし、ロビーに集合。
今回はずっとビジネスホテルだったのでピッキー&Pi-子、まる子&マコ(昨日まではねじき)、大将(シングルルーム)と分かれていました。

今日の運転手はマコちゃん。
ピッキー:今日の予定は?
Pi-子隊長:夕方に高松から列車に乗るから、早めに戻っておきたいかな。渋滞も怖いし。時間があれば栗林(りつりん)公園とかどうだろう?
マコ:金比羅山行きたいな、オレと大将は行ってないし。
大将:そうそう。
Pi-子隊長:え〜、もういいよ、あの階段。私とピッキーと姐さんはもう行っちゃったから別の場所に…
まる子:また行ってもいいよ。この間は奥宮まで行ってないから。

まる姐さんまで…

ピッキー:ところで今日の天気はどうなんだ?
マコ:台風が接近してるから大雨注意報出てるらしい(笑)
まる子:香川は午後2時から雨だって。
Pi-子隊長:そうなんだ、じゃあやっぱり金比羅山はやめたほうがいいんじゃない?
マコ:大丈夫、2時までに上って降りてくりゃいいんだろ。

すべては渋滞次第ってことで。


渋滞にも遭わず琴平に到着。

ああ、もう来ることはないと思っていたのにまた来てしまった。
お土産屋さんの駐車場に車を停めると金比羅山へ出発!

2日前は早朝に来たから、あまり人がいなくて静かだったんだけど、昼頃の活気があるのもいいね。

マコ:人少ない方だよ。連休の最終日だし、2時から雨だし。
確かに全国から参拝客が訪れる場所にしては人がすくないかも。
早朝よりはそこそこ活気があるお土産屋通りを通って、石段を上っていきましょう。

金刀比羅山は、象頭山(標高521m)の中腹に鎮座し、海の安全、五穀豊穣、大漁祈願、商売繁盛など、様々な後利益のある神様です。

なぜ山なのに海の守り神?
それは、江戸時代に地元の漁師が金比羅山に安全祈願をしたところ、頻発していた海難事故がぴたりと起きなくなった、という説
海の神様である大物主神(大国主神/おおくにぬしのかみ)を祀っているからという説…諸説あるようです。

また来てしまった・・・籠!?

ヤングギャルA:乗り心地はどう?
ヤングギャルB:快適!お姫様気分?!


何かと思って振り向くと、ヤングギャルならぬ、お姫様が籠に乗ってるではありませんか?

まる子:時代劇みたいだね。
Pi-子隊長:この石段上って参拝するのはたいへんだから、特に高齢者にはいいんじゃない?
マコ:でも大門までしか行かないよ。

大門から先では商売ができないので、籠もそこまでになるんだそうですよ。

大将:それじゃあんまり意味ないじゃん。
マコ:でも大門まで365段、本宮まで785段だから半分ぐらいまで行けるよ。


料金は(大門まで)往復 6,800円 登り 5,300円 下り 3,200円 (2013年6月)…これを高いとみるか、安いとみるか

ひたすら石段を上っていくと、二階建ての大きな門、その名も「大門」が見えてきた。

作られたのは1649年(慶安2年)頃で、讃岐の国の初代藩主である松平頼重が奉納したとのこと。
この門をくぐると神社の境内になります。

大門を入ってすぐ、「五人百姓」と呼ばれる5人の女性が名物の"飴"を販売しています。
境内に入ると原則、商売禁止ですが、昔からの神事への功労により、特別に境内で営業を許された5店なのだそうです。
ここを過ぎると、お守りなどの他は(民間の)土産屋はありません。

大門をすぎてからは平坦な石畳の道が続く。

大門まで来ました〜でっかいプロペラ

大将:なんだ、このでっかいプロペラみたいの。
海上安全を願って造船会社から奉納されたもので、直径6m 重さ19トン、5000台級乗用車運搬船用のプロペラだそうです。 
ほら、海の守り神だから。

ちょうどこの辺で500段目。
この場所には江戸時代から休憩施設の茶所があった、由緒ある場所ですが、現在はここに“神椿”というカフェが。
「椿」がつくことから察しがつくように、銀座ではお馴染みの資生堂パーラーの出店だそうだ。

あれ?大門からは境内で商売はできないはずでは…という疑問はあるけれど、ひとまず置いておいて。
金比羅山オリジナルパフェなんかもあり、行ってみたかったんだけど、前回は朝早すぎて営業してなかったんだよね。
Pi-子隊長:私、カフェで休んでようかな。
まる子:Pi-ちゃん、ダイエットはどうしたの!?
ピッキー:出ました必殺「ダイエットは明日から」!永遠に来ない明日(笑)
マコ:隊長は屋内に置いておいた方がいいかもよ。外に出しておくと「雨雲カモン!レーダー」が作動するし。
大将:違いない!(笑)


むむ、そう言われると「雨雲カモン!レーダー」ではなく、「あまのじゃくレーダー」が作動してしまうのよね。

奥宮までいこうじゃないですか!?

なんかハメられた気もするが、石段上り続行。

629段目、やっとたどり着いたのは、国指定重要文化財「旭社」。
祭神は、天御中主神・高皇産霊神・神皇産霊神・伊邪那岐神・伊邪那美神・天照大御神・天津神・国津神・八百万神と、こんなに神様がいて、ケンカしないかと心配になるが、どうやら現在の大和朝廷に連なるもの中心に、一切合財の神々ということらしい。

1837年に建立され、金刀比羅 宮境内最大の建築物です。
講談や映画でおなじみの清水次郎長親が自分の代理として森の石松に刀を奉納するよう託しますが、石松はその立派さから旭社を御本宮と間違え、御本宮に参拝せす?に帰ったというエピソードが伝わっています。

国指定重要文化財「旭社」ふたたび本宮

再び急&長〜い階段を上って本宮に到着。
2回目だからか、初回よりも気持ち楽なような…(気のせいか?)

ここまでで、785段、海抜251m。

本宮の御祭神は、大物主神(大国主神/おおくにぬしのかみ)と日本最大の怨霊と言われる崇徳天皇の合祀。
農業・殖産・医薬・海上守護の神として古来からの御神徳を仰がれています。

人だかりができているのは神札授与所。
授与と言っても無料で配っているわけではなく、分かりやすく(俗っぽく)言えばお守り販売所。

やはり人気なのは 「幸福の黄色いお守り」800円、 「幸福の黄色いお守り」+「ミニこんぴら狗」 のセット1500円。

「幸福の黄色いお守り」は本宮でしか手に入らないお守りです。
漢方薬の原料で、魔除けの効果があるといわれるウコンで染めた絹糸を使用。
病気や災いから身を守り、幸せをもたらしてくれるとされています。

大将:黄色いお守りもいいが、巫女さんの白装束もたまらんな。
ピッキー:巫女さん萌え〜



幸福の黄色いお守りゲット!
神札授与所

さて、こんな煩悩の塊は放っておいて、この先の奥宮へ。
本宮からちょっと行ったところに「いのしし注意」の看板があり、ここから急に人がまばらになります。

これより奥宮へ注意しろと言われても・・・

奥宮へと続く参道、樹木が鬱蒼として、歩道も狭くなる分、静かな山道の様だ。
参道の途中、木々に囲まれて数々の摂社や末社、鳥居がいくつも建っているといった感じ。


白峰神社 ここまでで951段
まだまだ階段は続く・・・

白壁と朱塗りの本殿が印象的な白峰神社(しろみねじんじゃ)。
崇徳天皇と待賢門院、大山祇命が祀られています。

まる子:あ、私、御朱印もらって来る。
ピッキー:御朱印って何だ?
Pi-子隊長:あ〜、分かりやすく言うとスタンプラリーみたいなもんで…
地元のおっちゃん:スタンプラリーとはちゃうで!バチあたりもんが!!
マコ:そうそう。そういうこと言うから雨が降るんだよ。

関係ないよ。(たぶん)

地元のおっちゃん:お寺や神社を奉拝した証にいただく、ありがたぁ〜い「御宝印」や。 死んだ時にお棺に一緒にいれてもろて、三途の川を渡った時に閻魔大王様に見せて、極楽へ行かせてもらうんだで。とはいえ、日頃の行いは大事やけどな。はっはっはっ!
もともとは参拝者が写経をお寺に納めた際にいただく印だったそうですが、いつからか(江戸時代後期という説も)納経しなくても参拝のあかしとして頂けるようになりました。
御朱印をいただくには、まず神社(またはお寺)にお参りをして、神札授与所へ行けば頂くことができます。
御朱印帳(神社・お寺で購入可)に参拝した日付やご本尊様のお名前、お寺や神社の名前を書いてハンコを押してくれます。
御朱印料は300円ぐらいだったり、1000円ぐらいだったり、それぞれ。
中には「お気持ちで…」という所もあるようです。

Pi-子隊長:しずるは御朱印コレクターだけど、まる姐さんも御朱印集めてたんだ。
まる子:コレクターってわけじゃないけど、富士山行った時にしずるさんと一緒に御朱印帳買ったから、せっかくだったら御朱印もらおうかと思って。 "富士登山編"参照)金比羅山って一つの神社かと思ってたんだけど、境内にたくさん摂社、末社があって、1日でたくさん集まったよ。

確かにこれだけいろいろあると神様のマンション(集合住宅)みたいだもね…と思いつつ、口に出すとまた怒られそうだから言わない。

ピッキー:あれ?そういえば大将は?
マコ:先に行っちゃったんじゃないか?
地元のおっちゃん:あんたら何人なん?
マコ:今日5人。

確かに今日5人…昨日は7人だったけど。

Pi-子隊長:一休みもできたし、そろそろ行くか。
地元のおっちゃん:気ぃつけてな!

地元のおっちゃんだと思ったけど、神社の関係者だったのかもしれない。

菅原神社あと500m、軽いじゃん!!
・・・って思ったところから地獄が始まる・・・

ここからは平坦な道が続き、学問の神・菅原道真公を祀った菅原神社を越え、卯花谷休憩所と呼ばれている朱色のあずまやを過ぎるとゴールである奥社まで270段の九十九折の階段が続く。

もう少し・・・なんだけど・・・いつまで続くんだ!? (; ̄д ̄)

いや〜、ちょっと富士山思い出しちゃうね。
九十九折なもんだから、これで終わりかと思うんだけど、曲がったらまた石段。m(_”_;)m

でも富士山でガイドさんが「一歩ずつ歩いて行けばいつかは頂上に行ける」って言ってたもんね。
なんて思い出しながら、上りきると真っ赤な社殿がお出迎え。


1368段の階段を上って厳魂神社に到着!!
と・・・鳥居が見えてきた!

ゴール! 1368段上り切りました!!(海抜421m)

奥社は厳魂神社(いずたまじんじゃ)と言われ、金刀比羅本教の教祖である厳魂彦命が祀られています。

大将:なんだみんな遅いな、ずいぶん待ったよ!
Pi-子隊長:大将が早いんだよ。
まる子:あとはピッキーか。
Pi-子隊長:写真撮りながら歩いてたからまだ時間かかるんじゃないの?


少し待っているとようやくピッキーもゴール!
ピッキー:カメラ機材抱えながらこの石段はキツ〜い!!
まる子:お疲れ〜


ポツリ…

あれ?空から水滴が…
マコ:マジかよ、まだ2時になってないぞ!しょうがないな、撤収だ!
ピッキー:待ってよ、オレ、ほとんど休んでないよ!(泣)


雨は一時的な通り雨ですぐに止んだけど、油断は禁物!
今度は1368段をいっきに下る。

足がカクカクになってるから、下りもきついっす!

下まで降りるとちょうど時間はお昼。
参道の途中にあるうどん屋でラストさぬきうどんを堪能し、食後はデザートに「さぬきうどんソフト」なるものを食す。
うどん状に盛られた普通のソフトクリームなんだけど、トッピングにネギと少量の醤油がかけてある。


お昼はやっぱり讃岐うどん
「かまたまソフト」ソフトクリームまでうどん仕様

どれどれ…(ペロリ)
あ、おいしい! 考えてみれば、醤油アイスだってあるもんな〜。
醤油と甘味の相性っていいのかもしれない。

ここから車で高松駅へ

ふたたび戻ってきました、高松駅。
レンタカーを返却すると、すぐ近くに「徳島ラーメン」の看板。

マコ:まだ出発までに時間あるよね?
Pi-子隊長:うん、30分ぐらい時間あるよ。
マコ:徳島ラーメン食べてなかったのに気がついたから食べに行ってくる!
Pi-子隊長:え…さっき、うどん食べたばかりじゃなかった?
マコ:琴平だからずいぶん経ってるよ。ねじきさんの敵(?)としてこれは食べないと。

そういえば、ねじきも徳島ラーメンって騒いでたっけ・・・でもうどん食べてから1時間半ぐらいだと思うんだけど?

マコ:大将も行く?
大将:オレはいいや。マコちゃん若いな。


徳島ラーメンへ向かうマコちゃんの後ろ姿を見届け、他のメンバーは駅構内のお土産屋さんなどを物色しつつ出発まで待つ。


快速マリンライナー
高松駅アゲイン

しばらくして、ラーメンを食べ終わったマコちゃんと合流し、ホームへ向かった。
Pi-子隊長:徳島ラーメンはどうだった?
マコ:おいしかったよ。豚骨ベースだけど、博多ラーメンよりあっさりだね。
まる子:よく食べられるね…


高松から岡山までは「快速マリンライナー」に乗って約1時間で到着。
岡山で新幹線に乗り換え…予定通りに行けば何も問題ナッシングなんだけど、「快速マリンライナー」が遅れたので、ダッシュで新幹線ホームへ。

Pi-子隊長:はぁはぁはぁ…とりあえず、全員いるな?
隊員:おー!

脱落者なしでよかった、よかった。

まる子:あ、雨!
窓ガラスを見ると水滴がついている…とうとう本格的に降り出したようだ。
でも、まだ台風は追いついてないし、途中で止まらなければいいや。

ピッキー:台風の平均時速って10〜30kmだから新幹線の方が早いよ。
よかった、どうにか台風は振り切れそうだ。

大将:雨はだいたい降るけど今回は強烈だな。
まる子:私たちの四国滞在に合わせるかのように台風も迷走してたしね。
ピッキー:しかも、いまもついてきているが如く…
マコ:そうだよな…隊長のことを雨降り妖怪扱いして悪かった!
Pi-子隊長:何を突然…でも、まぁ、分かればいいってことよ。誰にでも間違いは…
マコ:もはや、雨降り妖怪を越えて、雨神になったと言ってもいい!
まる子:そう言ってもおかしくないぐらいパワーアップしてるし!(笑)
マコ:天照(アマテラス)大女神ならぬ、雨降(アメフラス)大女神ってのはどうだろう?
大将:いいね!
Pi-子隊長:コラコラ、おいおい…雨女とか雨男とかって科学的には何の根拠もないんだから…

ピロピロリ〜ン

なんだ、メールか?
いや、別に持ち帰ってるわけじゃないし…

ピロピロリ〜ン
今度はるむさんからメール。
レジェンド…冗談で言ったのに、うん、達成しちゃったような気がするよ。(^_^;;;

平成23年台風第15号 アジア名:ロウキー(Roke)

マリアナ諸島の北で発生した熱帯低気圧が徐々に発達し、9月13日午後9時に日本の南海上で台風となった。
その後ゆっくりと発達しながら西に移動し、沖縄本島近海で停滞。
3日間かけて、反時計回りの円を描いて海上を一周。
その後一時北へ移動した後、北東に進路を変えて速度を速めるとともに、急速に勢力を強めながら、東海・関東・東北地方を縦断。
9月21日22時頃に太平洋に抜けた。

関東地方では帰宅ラッシュ時と重なる時間帯に台風が上陸したため、公共交通機関が軒並み運休となり、東日本大震災以来の多くの帰宅難民が発生した。
空の便は国内線・国際線合わせて、成田空港発着便を中心に500便以上が欠航。
台風15号による被害状況:死者16人、行方不明者2人、負傷者337人(全国)
10月14日の閣議において、激甚災害指定が決定。
東日本に上陸した台風としては戦後最大級の勢力であった。

(Pi-子)


(お役立ちリンク)
金刀比羅宮  こんぴらさんと呼ばれて親しまれてる金毘羅宮の公式サイト。
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