朝!である。
大将の要望で「仮面ライダー響鬼(ヒビキ)」を見ながら朝食を食べていた。
大将:けっこう、面白いんだ。
Pi-子隊長:最近のは見てないけど、私も「アギト」ははまって見てたよ。最近の仮面ライダーって話が難しくて大人向きだよね。
まる子:イケメンを揃えてるのもお母さん狙いなのかしら?
大将:これは楽器が武器なんだよね。その名も"音撃戦士"・・・
いや、ここで仮面ライダーの話はどうでもいいんだ。
ピッキー:昨日の夜だか、今日の朝だかはっきり分からないけど、大雨降ってたよね。
Pi-子隊長:えっ、そうなの?全然気づかなかったよ。
るむ、大将、Pi-子に同意。
まる子:えっ、気づかなかったの?私も起きちゃったよ。
オレとまるちゃん以外、みんな神経が
太くてうらやましい。
もっとも、まるちゃんは一人で晩酌をしていたのかもしれない。
飲む相手がいなくて物足りなかったのだろう・・・オレも雨には気がついたがそこまで察するにはいたらなかった。(反省)
現在、雨は上がり天気は快晴!
絶好の洞窟日和だ。
朝出発前に銭湯の入り口を見た。
夜は気がつかなかったがなかなかの風情だ・・・というより町全体が昔の面影を残しており、時間がゆっくり流れいているという感じだ。
是非また訪れたいと思った。
しかし車に乗り出発するころには気持ちを切り替え、銭湯モードから戦闘モードへ
変身!
笑っていられるのもいまのうちだぜ、Cコースの野郎め!!
渋滞なし、対向車もなし、空いている道路を爽快にかっとばし目的地の入水鍾乳洞に到着。
我々が一番乗りらしい。
さすがに朝10時前、最近では夏だと整理券が発行されるほど混むと聞くが、中途半端な季節でよかったのかもしれない。
受付でCコースを申し込み、料金を払ってから、ロッカーで
銭湯服戦闘服に着替える。
前回同様、足はビーサン(ビーチサンダル)、下は水着、その上に普通の服(Tシャツ+短パン)、レインコート、そして頭には
「川口浩」を装着!
前回、
自然の猛威を前に私の「川口浩」は破壊されてしまったのだが、再び購入。そのリベンジも果たしてやるのだ。
いよいよ来たんだ この時が・・・
昨日の訓練(ハイキング)の成果を見せてやる!!
ガイドのお兄ちゃん(バイトっぽい)を先頭に大将 るむちゃん、俺、まる子、隊長の順で入る。
これで途中、隊長のケツがつかえて後方の者が進めなくなる・・・という図式はなくなった。
さすが隊長!見事な人員配置だ。(写真が撮りたかったから一番最後にしたんだよ!! by Pi-子)
Aコースの終わり。ここよりBコース |
Aコースは照明あり、手すりありで水にも濡れず進むことができる。
しかし、これよりBコースだ。
ここから自然の猛威が徐々に我々に牙を剥き始める。
るむ:きゃ〜!冷たい〜!!
まる子:冷たい〜。痛い〜!
大将:冷たくて足がじんじんしてきた。切れそう!
水は相変わらず冷たい。
我々は経験済みだがやはり冷たい。
未経験の3人はさらにつらかったはずだ。
ガイド:5分も水の中を歩いていけば、マヒして何も感じなくなるから大丈夫ですよ。
ガイドの言うとおり、5分ぐらい歩いていくと慣れてきて平気になる。
そして、冷たさに打ち勝ち、どんどん進んでいくと・・・出ました!第一の難関"胎内くぐり"だ。
ぱっと見、「マジでここ通れるんですか?」と聞きたくなるが、さすがに我々が厳選した人材だ。皆それぞれ、工夫した体位で乗り越えていく。
俺は前回ここでしくじった悪夢(前回、ここで"川口浩"を落とした)を頭がよぎり足が一瞬すくんだ。
”勇気をだせ!あいつが笑っているぜ”
俺は意を決して突入!
そして何事もなく突破した。・・・なんだ、終わってみるとなんてことはない。
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胎内くぐり | 第二胎内くぐり |
さて全員"胎内くぐり"を終え、ほっとしたのもつかの間、"第二胎内くぐり"が我々の行く手を阻む・・・
・・・といっても、問題はダイエットに失敗した隊長のケツだけか!?(ピッキーの腹もな〜 by Pi-子)
"第二胎内くぐり"を越えてもなお、我々には難関が待ち受けていた。
ここから先は天井(岩)が非常に低くなっており、水の上を匍匐全身で進むしかない。
どこまで続くのか分からないこの匍匐全身。不安に負けて顔を上げると・・・
ゴツン!(鍾乳石に頭をぶつけた音)
Pi-子隊長:いてててててて!!
・・・というように、イヤというほど頭をぶつけることになる。(前回も同じことしていたが)
もし川口浩を持参しなければ、入り口の売店で「ロウソク」を購入できるが、ロウソクを持ちながらではかなり辛いだろう。
頭につけるタイプではなくても、少なくとも首からかけられる程度のものは用意しておいた方がいいだろう。(防水だとなおよい)
この後も難関を越えつつ、ガイドに見所鍾乳石を教えてもらいつつ、どんどん進むと、ついにBコース終点のかぼちゃ岩が見えてきた。
Pi-子隊長:前回は初めてだったからか、ここまで来るのにすごい時間がかかったような気がするんだけど。
ピッキー:前回は混んでてゆずりあいしながらだったからじゃないのか?
やはり午前中にかぎるな。今なんて貸切だ。
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かぼちゃ岩 | Bコース終点 これよりCコース |
ピッキー:番号!
一同:
1!2!3!4!5!
ピッキー:隊長、脱落者いません。
Pi-子隊長:うむ!皆のもの見事だ。
ピッキー:隊長いよいよですね。
Pi-子隊長:気を抜くなよ
ガイド:あの、もう行ってもいいですか?(^_^;
Pi-子隊長:はい、では全員出発!
一同:お〜〜!
そしてここから未知なる世界、Cコースに突入した。
Bコースには豆電球ほどの灯りがあったが、Cコースからは何もなくなる。
闇・闇・闇・・・の一色。頭につけている川口浩だけが頼りである。
Cコースに入り、しょっぱな難関。
天井が低くなり、匍匐全身アゲイン、その後に胎内くぐりアゲイン!
しかし、もはやBコースを越えてきた我々の敵ではなかった。
難関を難なく通り抜け、千本槍、乙姫洞、行者の机、天国の夢、音楽堂・・・その他数々の自然の造詣に圧倒されいつしかCコース終点についた。
みんな言葉にならなかった。
しばし歓喜の涙を流しお互い抱擁となった。(BGMは"水スペ"エンディングを使用してください。)
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Cコースの難所"滝根の吊り橋" | Cコース終点まで到達! |
この時俺は思った。あいつ(Cコース)は我々を寄せ付けなかったわけでも、苦しめたかったわけでもない。やつも一緒に笑いたかったのだと・・・
大将:ここで終わりなんですか?・・・この先も行けそうな気がするけど。
大将の言う通り、ここで行き止まりのはずなのだがちょっと無理すれば行けそうな穴を見つけた。
ガイド:ダ・・・ダメですよ。そんなことしたら怒られちゃいますよ。
ガイドの話によると、ルートこそ開拓されていないが、入水鍾乳洞、近くにあるあぶくま洞、鬼穴は1つに繋がっているのだそうだ。
いつの日か入水鍾乳洞−鬼穴−あぶくま洞なんてルートができたら大冒険が出来そうだ。
帰り、Cコースの出口、かぼちゃ岩までたどり着くと
ガイド:私はここまでですので、皆さんはゆっくり戻ってきてください。
・・・と言い残し、超スピード(服が赤ければ"シャア"だ)で去っていった。
その後も人が来る気配はなく、写真を撮ったり、歌を歌ったり(ものすごくエコーがきいてうまく聞こえる)しながら戻ることにした。
Bコースをぬけ、Aコースへ。ここまで来ればあとは何も無いだろう・・・と思ったが・・・
ガタ〜ン!ガタ、ガタ・・・ド〜ン!
まる子:Pi-ちゃん、大丈夫?
Pi-子隊長:大丈夫・・・でも、痛〜い。擦りむいちゃった。
Aコースまできて、隊長がケツの重さで階段からコケたのだ。(足をすべらしたんです!!・・・油断もしてたかも by Pi-子)
それ以外は怪我もなく全員無事帰還。
しかし、幻の地底人はいなかった。そしてツチノコもいなかった・・・
何故かあまり達成感はなかった。むしろ最初のBコースだけの方があったというぐらいで・・・
ピッキー:隊長、Cコースは意外と平凡でしたね。暗いだけで。
Pi-子隊長:確かにBコースよりも難関があると思ったのだが、その延長だったな。距離も短かったし・・・しかし私は名誉の負傷
を負ったのだ。やはり手ごわかったいうべきだろう。
ピッキー:それは隊長だけでは・・・しかもAコースでケツが・・・
( -_-)=○アタ☆=○アタ☆=○アター☆)>o<)ひでぶ!
何故かこのとき私も負傷してしまった。やはり手ごわかったというべきか・・・
しかし、どちらかというと昨日のハイキングの方が体力的にきびしかった。
いったいなんだったのだろうか・・・あの訓練(ハイキング)は・・・
我々は洗脳・・・以下略。
さて疲れた体を癒すべく近くの"星の村ふれあい館"で温泉入浴。
ひさしぶりに
適温の湯につかり、勢いのあるシャワーを浴びることが出来た。
そしてランチライムは洞窟入り口から入水鍾乳洞の途中の坂にある食堂で流しそうめんをいただいた。
じいさんには注文がうまく伝わらず、次に出てきたおばちゃんに同じ注文を繰り返す・・・ということもあったがこれもご愛嬌ということだろう。
しかも、さんざん待たされたあげくそうめんが流れてくると、かなりのハイペースでなんだか「わんこそば」みたいだった。
だが、味はよくボリューム満点!
男二人は食べ放題 女性三人は大盛りにしたので全部食べきれなかった。
おかずがなかったので味が単調になったこともあろう。もう少しそうめんと一緒につまめるおかずのバリエーションが欲しかった。
Pi-子隊長:さて・・・と。次どうする?あぶくま洞行く?
るむ:行きたい、行きた〜い!!
まる子:"鬼穴"にも行ってみたいな。この近くにあるんでしょ?
Pi-子隊長:うん、前回は帰ってきてから知ったので、今回行ってみたいと思ったんだけど、今は閉鎖されちゃったみたいだよ。ま、どんな所なのか行くだけ行ってみようか。
車で走ること数分。"鬼穴"は仙台平キャンプ場の脇の細い道を下っていったところにあるが、小さな看板があるだけなので一度は見落としてしまった。
入水鍾乳洞、あぶくま洞のように入場料をとるわけでもないので、派手な宣伝はしておらず分かり難い。
看板横に説明書きがあったので、見てみよう。
鬼 穴
大多鬼丸が戦時食糧軍資金などを多量に洞内奥深く貯えたと伝えられている。
田村麻呂の将兵に敗れた大多鬼丸は最後にこの洞内で全軍の指揮をとったが、及ばす妻幸姫と共に自刃したという。
滝 根 町
|
ちょっと分かりにくい説明なので、他の資料から得た情報とつけあわせをしてみたところ、こんなもんだろう。
平安初期、大滝丸(=大多鬼丸?)という男がこの一体を管理していた。
ある日、朝廷が税を取立てにやってきたが、大滝丸は先祖伝来の土地や人々の暮らしを守るためにその要請を拒否。
朝廷は征夷大将軍・坂上田村麻呂(さかのうえの・たむらまろ)を送り込み、この地を制圧。
大滝丸は田村麻呂の軍と戦い、最後にこの洞窟の中にたてこもり、自害したという悲しい伝説である。
また、これと全く反対の話で大多鬼丸(=大滝丸?)という男がこの洞窟(鬼穴)を拠点にして賊を集め、悪事のかぎりをしたが坂上田村麻呂が成敗した、
というものもある。
・・・後者はちょっと朝廷(権力者)の作り話っぽい気がするが、真偽のほどは定かではない。
何かがいそうな"鬼穴"の入り口 |
Pi-子隊長:では、大多鬼丸の埋蔵金を見つけにいくぞ!
一同:お〜〜!
キャンプ場から5分ぐらいと書いてあったが、
ずっと下りで5分(山道)だった。
この場合、行きはよいよい、帰りは・・・・・・・・・・(昨日からこんなんばっか)
日の当たらない苔むした岩にはさまれて、鬼穴の入り口があった。
Pi-子隊長:・・・伝説が伝説なだけに、何か出そう・・・
るむ:そ〜ゆ〜話はやめてよ!(((>_<)))
大将が先頭に立ち、一歩中に入った。
大将:ああっ!!
Pi-子隊長:何かある?もしくは何かいた?
大将:真っ暗なのに「川口浩」車の中に置いてきた!
まる子:そういえば、私も・・・
結局、誰一人として肝心な時に「川口浩」を持ってきてはいなかった。
これでは川口隊長もうかばれまい・・・
どのみち数歩進んだところに無粋な鉄格子が設置され、それ以上は進めなくなっていた。
あとから聞いた話では福島県内の他の無人の洞窟が荒らされ、以後、福島県全域の管理されていない洞窟は入り口を閉鎖。
現在では事前に申請があった場合のみ(制限あり)公開を許可しているんだそうだ。
一部の心無い者の行為でこのようなことになってしまったのは、腹ただしいし、寂しい。
公共の場所ではマナーはちゃんと守らなければならない。守れない者に来る資格は
ない!
こうなると、いつの日か入水鍾乳洞−鬼穴−あぶくま洞のルートが出来るのを待つしかないな・・・
金銀財宝を見つけて金持ちになるのはいつの日か・・・
それから、我々は三度目の
山登りをして戻った。
その後、我々は今回の旅の最終目的地でもあるあぶくま洞に向かった。
中の様子は"ファースト・コンタクト"を見ていただければ分かるが、こちらは観光地化されており特別な装備や着替えも不要!
さしずめ我々にとってはクールダウンとなる
はずだった。
駐車場を降りると展望台のようなものを発見!!
そこが鍾乳洞ではないので行く義務はないのだが、足が自然に動き、階段を一歩、また一歩と・・・
(われわれは洗脳されているんだよ!!)
展望台から見た景色 |
またしても不気味な声が・・・頭が痛い!(←いい加減しつこい)
昨日体験した山のぼりに比べれば明らかにたいしたことはない。
しかし昨日の疲労に加え入水鍾乳洞Cコースの達成感からくる脱力感で我々には残された力は多くなかった。
文字通り最後の力をふりしぼり展望台を上りきる。
すばらしい景観だ
見ろよ、人がごみのようだ
上は展望台と小さな祠(神社だった)があったので、これまでのお礼と帰りの無事を祈って5円玉を賽銭箱に入れた。
続いてあぶくま洞に突入
洞の様子は前回書いているので省略させてもらうが、相変わらずきれいで神秘的な世界であり、観光地として万人に勧められる施設であることは間違いない。
さて、今回の"チームアドベンチャーシリーズ"は如何だっただろうか?
我々に次はあるのだろうか?
それは皆様の視聴率(?)しだい、
決めるのはパソコンの前のあなたかもしれない!
(BGMはやはり"水スペ"エンディングを使用してください。)
(ピッキー)